火星への道

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2003年以来の大放出

2012-02-02 23:03:08 | MSL
1月28日のMarsTodayによりますと1月22日の日曜日に大規模な太陽粒子が地球や火星及び火星を目指して飛行しているCuriosityを襲ったとのことです。
ネタ元は、Curiosityに搭載されているRAD(Radiation Assessment Detector)を製造したSwRI(Southwest Research Institute)のニュースです。
太陽粒子の規模は、2003年以来の大規模なものでした。
それは、22日(日曜日)に太陽の表面から巨大なコロナの質量放出が起こり、地球の方角に荷電粒子の雲を噴出しました。
その結果、最大強度「S3」の太陽嵐が発生しました。

RADの主任研究員のDon Hassler(SwRIのscience program director in the Space Studies Department)さんは、RADからデーターを取得することで今回のイベントをはっきり見ることが出来るといってます。
他の観測衛星のデーターと比較することも出来るので、今回のデーターは貴重で興味深いものになりそうです。

現在、太陽を観測している衛星は下記の通りです。
CuriosityのRADとこれらの観測データーを解析した結果から、将来の有人火星探査での宇宙飛行士の身を守る為の対策を立てることが出来ると良いのですが・・・
期待しましょう。

SOHO(Solar and Heliospheric Observatory、太陽・太陽圏観測衛星)

SDO (Solar Dynamics Observatory)

GOES(Geostationary Operational Environment Satellite)

ACE (Advanced Composition Explorer)

STEREO (Solar TErrestrial RElations Observatory)

日本の「ひので」も何かデーターを得られたのでしょうか?

下記は、2月3日のCuriosityの飛行位置です。



1月22日に発生した太陽嵐の関連ニュースは、ここここ

Wikipediaによると「太陽嵐により放出される電磁波などは、その速度の違いによって、3段階に渡って別々に到達する」とのことです。

・最初に到達するのが電磁波で、これは光速度で伝わるためわずか8分程度で到達する。これは主に電波障害を起こし、多くの通信システム(人工衛星、飛行機の無線など)が使用できなくなってしまう。

・次に来るのが放射線で、これは数時間で到達する。宇宙飛行士などは放射線を遮蔽できるような施設内に避難しないと被曝してしまう。

・最後に来るのがCME(コロナガス噴出、コロナ質量放出)と呼ばれるもので、2~3日後に到達する。この影響が最も危険であり、これに伴って磁気圏内に生成される電気エネルギーが原因となって発生した誘導電流が送電線に混入すると電流が乱れ、停電、電力システムの破壊を招く。
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