Schiaparelli からの火星の画像を期待してましたが、残念な結果となりました。
下図は、NASAのMROによるSchiaparelli のカラー画像です。
詳しくは、こちらで
11月23日のESAの発表によりますと、Schiaparelliは、3,700mの高度から落下したことが分かったとのことです。
火星大気突入後パラシュートは、予定通り展開しました。
ここまでは、順調でした。(3m21sec:14時45分21秒 UTC:Parachute deploys 11km、1700 km/h )
しかしながら、ESAの検証によって、この後に次のことが発生したということが、判明しました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パラシュートの展開の衝撃によって、IMU(慣性測定ユニット:the Inertial Measurement Unit) の測定値が最大値を超えて、それが1秒間続きました。
そのため、Schiaparelliは、すでに地上に到達したと勘違いをして、急いで次の動作を行いました。
・パラシュートとバックシェルを切り離し
・地上到着時に行うブレーキスラスターの噴射
・さらに地上用制御システムの起動
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このことは、ESAでの確認作業で、制御システムのコンピュータシミュレーションで再現されています。
ところが、その時、Schiaparelliは、高度3,700mで降下中だったのです。
今回の発表は、原因究明の中間報告で、最終的な調査結果は、2017年初旬に公開されるとのこと。
それにしても、Schiaparelliが失われたことは間違いありません。
今回の結果が少しでもExoMars 2020 Missionに役立つことを願ってます。
下図は、火星大気突入時の想像図です。
3月14日に打上、10月19日に火星大気突入・・・ 219日間の長旅でした。