火星への道

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放射線の効用

2011-12-22 23:45:57 | 植物工場
先週15日辺りから冷えの為か調子が悪く、やっと回復してきました。
少し旧聞ですが、宇宙植物が結構話題になっているのでメモしておきます。

本文とは関係ないトマトです。


「人民網日本語版」2011年11月22日の記事に宇宙空間でトマト苗の宇宙での開花・結実の実験が成功したことが紹介されています。
神舟8号は、17日間の宇宙空間の旅をして無事帰還したわけですが、いろいろなものを積んで行ったようです。

朝日は、同様な内容で紹介しています。
かなり好意的ですね。

こちらのサイトでは、宇宙育種ということで宇宙農業に関して少し詳しく紹介しています。

宇宙教育プロジェクトというサイトでは、ISSに長期滞在した日本の桃太郎というトマトの種が紹介されています。
このトマトの種は、2009年8月29日に宇宙へと打ち上げられ一時行方不明となったようですが、2011年3月10日に無事帰還したものです。
その種を中学・高校生たちが育てて実を生らせたそうです。

以上は、ISS軌道上で宇宙線をあてた植物に対して好意的な論調の記事です。

しかしながら、日本の食品衛生法では放射線照射食品について表示義務等の規制がされています。
ISS軌道上の宇宙線は、問題ないのでしょうか?
食品に照射する放射線と宇宙線との違いが今一理解出来ず、判断しかねます

また、原子力委員会食品照射部会の平成18年9月26日付けの資料によりますと

1.安全性については、
2003年のコーデックス規格「最高吸収線量は、正当な技術目的を達成するのに必要な場合を除き、10kGyを超えるべきではない。」とされています。
国際的に10kGyが上限とされているようです。
2.放射線照射の効用としては、
①食品の衛生を確保②食品の損耗を防いでその安定供給を確保することの2点が上げられています。
特に、食料の損耗量については、WHOの1988年の情報によると、世界の食料生産の約1/4~1/2が収穫後に細菌やカビによる腐敗あるいは虫害で損失しているとされています。

世界的に行政や生産者サイドは、放射線照射に前向きですが消費者の側の反対意見が根強いようです。
次のようなこと言ってますね
「食品照射や照射食品に関する国民との相互理解を深めていくことも今後の大きな課題であり、そのためには関係者による国民への情報提供や理解活動の充実とともに、国民がそのような機会を積極的に活用できるような生涯学習の仕組みの工夫も関係者に求められているといえる。」

*Gyは、グレイ(gray)と言って「放射線によって1キログラムの物質に1ジュールの放射エネルギーが吸収されたときの吸収線量を1グレイと定義する。」となっています。
生体(人体)が受けた放射線の影響は、シーベルトが使われます。
また、発生源の強度を表すベクレルがあります。
シーベルトとベクレルの関係は、東北電力のサイトで説明されています。
放射線は、中々理解しづらいですね。

Yahooの知恵袋では、中国の宇宙野菜についての疑問が話されています。
中国の宇宙野菜が危なくて日本や欧米のISS野菜は、安全なんでしょうか?

放射線の影響がわかるで少し勉強しましょう。

兎にも角にも人類は、宇宙放射線とお付き合いしていく運命です。
現在、火星を目指して宇宙空間を飛んでいるCuriosityには、RADという装置で宇宙放射線を測定しています。
このデーターが有人宇宙開発に活用されることと期待しています。

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2 コメント

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火星探査記事 (球磨)
2011-12-24 22:28:38
日経サイエンス 最新号に 有人も含めた 火星探査の特集記事があります
返信する
ありがとうございます (観無量)
2011-12-24 23:41:42
早速、確認しました。

http://www.nikkei-science.com/201202_058.html

明日にでも有燐堂へ買いに走ります。
オバマさんにも読んで欲しいものです。
返信する

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