「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

スコーカーは生かさず殺さず

2019年06月29日 | オーディオ談義

前回のブログで「なるべく新しいオーディオ機器は購入しない」と、宣言しておきながら、その「舌の根も乾かないうち」にオークションで購入したのがこれ。

   

テクニクス製の口径12センチのスコーカー(中音域専用)である。音質を大きく左右するマグネットの形状と大きさからして大好きな「アルニコマグネット」だと察しがついた。

しかも詳しく調べてみると出力音圧レベルは「100db」と比較的高く、再生周波数帯域は「200~6KHz」と「遊んでみる」にはもってこいの数値だった。

そして最後の決め手がお値段で「4000円(ペア)」とまことに手ごろだった。

今回は
「1万円以下だから許して!」笑)と気持ちの赴くままに入札し、無競争のまま落札。

この種のユニットはまったく人気がないようで、いまどきスコーカーを使ってのSP遊びなんて埒外なのだろう。何せパソコンで音楽を聴くのが流行りだからねえ(笑)。

所定の手続きを終えて、ほどなく我が家に到着。

    

コーン型ユニットなのに背圧を逃がす排気口もなく完全密閉型である。

さてどんな音がするんだろうかと、ハラハラどきどきワクワク~。

さっそく実験に取り掛かった。使うとすれば「ウェストミンスター」(改)以外には考えられない。

名残り惜しいが「175ドライバー」(JBL)を外してクロスオーバー800ヘルツのままで据え付けた。

したがってスコーカーの周波数帯域の負担部分は「800~6KHz」(12db/oct)となるが、はたしてこの帯域は人の音感にどういう印象を与えるのだろうか。

手元の資料を見てみよう。

「低音域=30~200ヘルツ」「中音域=200~1000ヘルツ」「高音域=1000~16KHz」となっている。

低音域はわずか200ヘルツで終わり、高音域はたったの1000ヘルツから始まるのが意外と思う方がいるかもしれない。

低音域が強調されると「含んだ音、肥えた音」になり、逆に弱まると「軽い音、やせた音」になり、中音域が強調されると「硬い音」になり弱まると「柔らかい音」になり、高音域が強調されると「尖った音」になり、弱まると「丸い音」になると、されている。

実際に使ってみた印象ではスコーカーというのはウーファーとツィーターに挟まれて目立って悪し、引っ込み過ぎても悪しでどうやら「生かさず殺さず」的な存在にしておくのがいいようで、これはもう”がんじがらめ”の状態といっていいですね(笑)。

これは3ウェイ方式と2ウェイ方式の良否にもつながってくる話で、前者はうまくいったときは凄い実力を発揮するものの後者の方が万人向きで無難な感じ。まあ、いずれにしてもユニットの能力次第に尽きるわけですが。

今回の実験では、とりわけツィーターとの相性によって大きく運命が左右されてしまい印象がガラッと変わった。最終的にはJBLの「075」ツィーターの出番となった。

   

肝心の試聴結果だが、音の厚みが増して重厚感が漂い、これまで聞こえなかった音に気が付いたりしたものの、スッキリした爽快感は「175」の方が上だった。

やはり最後は「コーン型ユニット」と「コンプレッション・ドライバー」の音の違いが大いに際立ったことになる。

さあ、どっちを選択しようかというわけだが、こればかりはもう聴く人の好き好きになる。あえて言えば、じめじめした梅雨時でもあり気分的には「175」の方に傾きつつあるところ~。

ま、後々の出番もあることだろうし4000円にしては十分楽しませてもらったので今回の買い物は良しとしよう(笑)。

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