「シュトゥルム・ウント・ドラング」(独: Sturm und Drang)という言葉をご存知だろうか。
18世紀後半にドイツで見られた革新的な文学運動だそうで「疾風怒濤」とも訳されている。
このところ我が家では「疾風怒濤」の嵐が吹きまくっている。とはいっても、いつものオーディオの話でことさら煽っている感じが無いといったらウソになるかな~(笑)。
さて、前々回の「オカルト・オーディオの展開」で述べた「小さなバッフル」の優位性がずっと頭の中で尾を引いている。
そういえば我が家で一番小さなバッフルのスピーカー「PL-100」(英国:モニターオーディオ)があったよなあ~と、つい連想が飛んだ。
このところ「グッドマン勢」から押されっぱなしで影が薄いが、今でもしぶとく生き残っていますぞ~(笑)。
丁度1年前(2021年)の忘れもしない10月13日「運転免許証の認知症テスト」を受けた日に到着したスピーカーである。
ど~れ、久しぶりに聴いてみよっかと引っ張り出した。
現代の「技術の粋」が注ぎ込まれたSPで、小ぶりだけど見かけによらず、定価ともなると50万円ほどもする代物である。
従来通りのままでは面白くないので、「バイワイヤリング」方式で鳴らしてみた。
SPの裏側にある「低音域と高音域」を繋ぐ接続金具を外しさえすればいいので簡単。
クロスオーヴァーは2800ヘルツ、能率が「88db」と、かなり低いのでそもそもは高出力の「TRアンプ」で鳴らすのを想定しているのだろうが、我が家ではTRアンプはすべて放逐している。
そこで、無理を承知で比較的パワー感に不安を覚える「真空管アンプ」で鳴らしてみた。
「低音域」に「WE300Bシングル」を、2800ヘルツ以上の高音域(リボン型)に「71Aシングル」をあてがった。
すると、こんな小さなSPからこんなに豊かな低音が出るなんてと驚くほどで、高音域もさすがに「リボン型」だけあってまことに自然で瑞々しい。
やはりこれは「バイワイヤリング」方式で鳴らす方が潜在能力を引き出せるようだ。
改めて当世向きのSPだとの思いを深くしたが、図体が小さいなりのメリットが存分に発揮されていて、音像はシャープだし音の粒子も細かいし音響空間がとても広く感じられる。家庭で音楽を聴くのならこれで十分、かな。
やっぱりこのSPは絶対に手放さないぞ~と、決意を新たにしながら聴くこと半日あまり、次第に欲が出てきて次は「リチャードアレン」のSPにしてみようか・・。
小型のSPは簡単に持ち上げたり降ろしたりできるので交換が楽しくなる。
これも従来のまま鳴らすのは面白くないので一工夫してみた。ユニットを表側から外して、SP内部に厚い紙製の卵トレイを2枚張り付けてみた。
「定在波」を防止してコーン紙が少しでも気持ちよく前後運動をしやすくなるようにとの配慮からである。
とはいえ、素人考えなので吉と出るか、凶と出るか、やってみなくちゃ分からんところがあるのはいつものとおり(笑)。
20分ほどで作業が終了して結線完了~。
さて、肝心のアンプはどれにしようか、血沸き肉躍りながら選択したのは・・。
以下、続く。
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