前々回のブログ「てんやわんやのプリアンプ騒動記」からの続きです。
周知のとおり、オーディオはレコードやCDなどの機器に始まって、プリアンプ、パワーアンプそしてスピーカーと一連の流れによって構成されているが、もちろん部屋の大きさや電源対策そしてケーブルなども無視できない。
いわば、これらは全体的に一つの組織的な繋がりを持っているので、どこか1か所でも変わるとほかの機器へと波紋が広がっていく。
その波紋を楽しむのが「オーディオの妙味」といえるのかもしれないですね。
で、その波紋の影響度の方に移ると・・、順番を付けるのは無理だけどあえて挙げるとすれば我が家では、まず「スピーカー」、その次は「プリアンプ」じゃなかろうかと思っている。そのくらい「プリアンプ」による音の変化は著しい。
そこで、このたびひょんなことから極上の仕上がりを見せたこのプリアンプの登場。以下「12AU7」プリとしよう。
我が家にはこのプリを含めて5台のプリアンプがあるが、今のところこれまで1位を占めていた「E80CC」プリとまったく肩を並べる勢いとなっている。
中高音域の透明感は「E80CC」が上、そして音を押し出す力は「12AU7」が上という印象かな~。
そこで、この2台のプリアンプの個性を活用する格好のシステムの登場となる。
ウェストミンスター(改)を中心とした「2ウェイシステム」である。
クロスオーバーは700ヘルツでハイカット(ムンドルフ製のコイル)、そしてウッドホーンの方は2000ヘルツでローカット(ウェスタン製のオイルコンデンサー)した。
そこで、此度の押し出し力の強い12AU7プリを「700ヘルツ以下」に使い、澄み切った中高音域の「E80CC」プリを「2000ヘルツ以上」で使おうという算段~。
すでにお気付きのように「700ヘルツ~2000ヘルツ」まで周波数の間が空き過ぎの感があるが、その辺は大きなボックスの響き、そして「12AU7プリ」と「パワーアンプ」の強力なコンビでカバーしようという魂胆である。
で、プリアンプも変わったことだし(ウェストミンスター用として)使えそうな「パワーアンプ」を2日がかりで台の上に上げたり降ろしたり・・、何と9台ですぞ~。
「パワーアンプ」は「プリアンプ」次第で生きもすれば死にもするが、これまでパーアンプに持っていたイメージが様変わりして、その変化についていくのがもう大変~(笑)。
その結果、辛うじて生き残ったのが「PP5/400」アンプ、「2A3」アンプ、そして「6AR6」(凸型プレート:三極管接続)の3台だった。
前二者はこれまでも安心できるアンプだったが、すっかり生気を取り戻したのが「6AR6」アンプだった。
低音域がかっちり締まった力強さと適度な伸び、そして微妙な繊細さを両方兼ね備えた印象で、プリアンプとの相性が抜群・・、ただし画像左側の「前段管」を「CV569」(STC)から「6SL7」(GEニッケルプレート:クリヤトップ)に代えた効果もあるかもしれない。
この音なら「クラシック」も「ジャズ」も両方いける二刀流だなあと大満悦~。
ちなみに、調子に乗って「E80CC」プリアンプもカップリングコンデンサーを「マイカコンデンンサー+フィルム・コンデンサー」からフィルムコンデンサーを「スプラグの「ビタミンQ」(0.22μF)に交換してルンルン気分~。
最高で~す!
最後に、プリアンプの改造に多大のご労苦を賜ったNさん、どうもありがとうございました。
「好事魔多し」とは失礼な言い草ですが、早くお宅へお伺いして改造費を支払わないと・・(笑)。