猛暑が続いて何事につけヤル気が起こらないのに、オーディオ弄りだけは別・・、どうして?
山に例えると頂上まで「登り口がいろいろある」のが一つ、そしてその高さも千差万別なので次から次に未踏の高い峰に挑戦してみたくなる・・、いわば変化に富んでいて飽きが来ない、終わりの姿に見当がつかない未知の楽しさ、というところかな~。
で、我が家の実践事例を後日のために記録に残しておくとしよう。
画像左側のようにフルレンジとして活用していた「スーパー10」(ワーフェデール)だが、「強力なマグネット=ハイスピード」に着目して、画像右側のようにサブウーファーに回ったことは、既に記載した通り~。
すると、ぽっかり箱が空いたので同じ口径(25cm)のウーファー専用のユニット(アルニコ・マグネット)を付けてみたのがこれ。
最初は画像のようにJBLの「075」ツィーターを載せて「ローカット5000ヘルツ」あたりで聴いてみたところ、想像以上に「いい音」が出た。
豊かな低音域には恵まれるし、高音域がどこまでもスッと伸び切ったハイクオリティのサウンドで、ある意味では「AXIOM80」よりも上じゃないかなと思えるほど~。
「もうこれで十分だよねえ」と悦に入っていたが、念のために「075」に代えてデッカの「リボンツィーター」に代えてみたところ、アッと驚くほどの変わり様。
どう形容したらいいんだろう・・、
「075」 → 周波数レンジの広さでは明らかに上だし、スッキリ爽やかな雰囲気が漂って非常に好ましい。とりわけシンバルの響きは別格。
「デッカ」 → ウーファーとの繋がりというかハーモニーとしてはこちらが上で、弦楽器の響きに一日の長がある。どちらかといえば075のようには自己主張をしない。
端的に言えば「075」は「主役志向」の目立ちたがり屋で「デッカ」はひっそりと陰の中に佇む「脇役志向」の存在といっていい。
一般的にいってSPユニットの中で「ツィーター」という存在は、目立ち過ぎては困る存在なので「脇役志向」が好ましいのだが、「075」のスッキリ爽やか感はなかなか捨て難い・・、大いに迷うところですね、まあその日の体調次第で日替わりで聴くとしましょうかね~。
おそらく、オーディオ仲間のYさんあたりは「音の鮮度」をこよなく重視される方だから「075」に軍配を上げることでしょうよ~(笑)。
で、この「脇役志向」でふと思い出したのが、つい最近紐解いた「夏目漱石の百句」。
文豪「夏目漱石」の出発点は「俳句」だったそうで優れた句を幾つも残しているが、その中に次のような句がある。(66頁)
菫(すみれ)程な 小さき人に 生まれたし(明治30年)
解説にはこうある。(抜粋)
この句はうつむき加減で、恥じらうような可憐な咲き方をする「すみれ」への憧れを吐露した。小さな事、小さくある事にこそ、真の幸福があるというのは、漱石の信念だろう。しかし自分は 大きく 生かされ、多事多難である。心は小事を掬(すく)い取る、敏感過ぎるほどのアンテナを持ちながら。
これからすると、漱石さんのモットーは「小さくあれ」というのだから当然「脇役志向」ですよね。
明治時代の文豪には近代の日本人が失いつつある価値観があるようですよ。
最後に、かくいうブログ主も「小さくあれ」に大いに賛同するので「脇役志向」ですから念のため~(笑)。
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