「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

独り言~気になるオークション~

2010年11月18日 | 独り言

ネットオークションは秋葉原とは縁のない地方に住んでいる”オーディオ好き”には実にありがたい存在。

常に真空管の補充を中心に安くて良い品物の出品に目を光らせているが、最近気になったものを挙げてみよう。

 アルテックの403A(SPユニット)

一時期、シンプルな響きを持つフルレンジのSPユニット〔口径20cm)に夢中になったことがあり、着々と買い揃えたことがある。

ジェンセン〔1950年代物)、リチャードアレン、そしてアルテックの403Aなど。

取り分けアルテックはスカッと抜け切ったこだわりのない明るい音色が大いに気に入ったので2ペア購入して現在でも手元に置いているが、2週間ほど前に今度はボックス入りの403Aを見つけた。

現在、アキシオム80の低域用としてフォステクスのエッジレス・ウーファー〔SLEを3本)使っており、何の不満もないが、これをいずれアルテック〔3本)に入れ替えて試聴してみたいとの思いがあったのですぐに飛びついた。

何といってもf0〔最低共振周波数)が高いのが魅力。フォステクスとはきっと違った味が出ること間違いなし、と想像しただけでワクワクする。ジャズボーカルなんかは最高に鳴るに違いない予感がする。

早速出品者とメールで交渉。入札価格が4万5千円、アメリカからの出品で送料13,800円なり。

            
「ボックスは不要です。ユニットだけ取り出して送料込みで4万円ではいかが?」

「OKです。振込先は・・・」随分と話が早かった。

さて、すぐにお金を振り込んだ(11月8日)ものの、以降さっぱり反応がない。

「あれ、騙されたのかな」と思って、メールで問い合わせをしようかと思った矢先の15日〔月)にやっと「商品を発送しました」とのメールが来た。

お金を振り込むまでは素早く対応してくれたのに、振り込んだ途端にマイペースになって相手をないがしろにする出品者はあまり感じのいいものではない。

ともあれ、1週間もすれば到着するだろうからいずれじっくり交換のタイミングを計ることに。

非常に楽しみ~。

 初段管「12AT7 」〔真空管)

これまでずっと使ってきたPX25アンプにはお休みをいただいて、現在はWE300Bアンプ(モノ×2)が活躍中。

このアンプは初段管に「12AT7=CV4024」を使っていて、これ1本でゲインを稼いでいて音質を大きく左右する大事な代物。

今のところ「シーメンス」を使っているが、補充と銘柄の違いを兼ねて、ムラードの「CV4024」〔2本)を落札〔13日)。

15日〔月)に振込み、16日〔火〕夕方に商品到着と実にスムーズな運び。

早速、アンプに挿し込んでスイッチを入れたところ片チャンネルからザーッと雑音がする。あれっと、片方のアンプに差し替えるとやっぱり雑音がする。

「あ~あ、不良品に当たってしまったあ!」

早速出品者にメールしたところ「該当の1本をプチプチでぐるぐるに巻いて封筒で返送してください。代替品を至急送付します」と良心的な返事で安心。

それにしてもこのムラードの残った片方は「シーメンス」と比べてすごくSN比がいいので大いに期待できそう。

 新藤ラボのWE300Bアンプ(モノ×2台)

通常の価格が160万円ほどする新藤ラボの300Bアンプが50万円で出品されていた。

大きなトランスを備え、品のいい緑色に彩られた高級アンプ。
20年ほど前からずっと記憶にあるアンプだが、さすがに100万円を越えるアンプとなると高嶺の花。

ずっと指を食わえて見ていたわけだが、それが50万円となるとちょっと食指が動く。

仮に10年間使うとすると1年間にたったの5万円。「安い買い物ではないか」と勝手な計算をして真空管アンプの権威のMさんに相談。

「やめといたほうがいいんじゃない、メンテナンスがどのくらい必要かちょっと不安だね。そのくらいのお金を使うくらいなら僕ならむしろ最新のCDソフトを買うね。」

「近年発売されているCDは実に録音がいいよ。たとえば
昔のフルトヴェングラーの演奏が10点満点としても録音は3点くらい、それに対して近年の演奏家のCDは演奏が8点くらいでも録音は10点だとすると、どちらが総合点が高いか明らかだろう?」

フーム、そういう考え方もあるかなあ。「演奏」と「録音」を同列に論じることには異論が出るところだろう。ともあれオークションはたしかに博打の側面があって10万円を越える買い物となるとやはり心配。

とうとう落札日〔14日の20時)には早々と布団をかぶってご就寝。

「ウォッチリスト」に登録していたので翌朝入った落札直前のメールには「入札者2件」とあったので落札されたのは確実。

あ~あ、とうとう縁がなかったあ。

 WE300B真空管(USNーCW)

ウェスタン社が300B真空管の再生産を止めたので、値上がり傾向にあるとの情報を受けて、動向を注視していたところ何とUSN-CWの古典菅がペア5万円で出品されていた。

USNとあるからアメリカ海軍仕様のもの。

これも購入意欲がそそられて随分悩ましい。おそらく市場価格の相場は30万円以上といったところだろう。出品者は400件以上の取引があって「悪い評価なし」なので、これはお買得品間違いなし。

早速「ウォッチリスト」に登録して毎日、価格を追いかけた。

しかし、一方ではためらう気持ちもどこかにある。このWE300Bは軍事用の通信機器に使うために国策として、つまり国が膨大なお金を出してウェスタン社に作らせただけにその性能は折り紙つきで「丈夫さ」は驚嘆の的。

当時のことだから何せ人の命がかかっている。敵との交戦状態のときに真空管が故障して通信できませんではお話にならない。

知人にも愛用している方がゴマンといるがまず故障したという話を聞かない。10年以上も支障なく使っている人がザラ。

自分の場合もようやく使い始めたばかりだからこれから10年以上心配ないのはほぼ確実。そうなるとわざわざ購入しても宝の持ち腐れになる可能性が高いとおよそ判断がつく。

それでも「10万円以内なら勝負」と踏んでいたが、またたく間に入札者が20人以上に達し、価格もあっさり10万円を越えた。

「みんなよく知ってるなあ~」と、慨嘆。

落札期日が16日(火)の21時41分だったが、早々と就寝後の翌日に入ったメールの終了直前の価格は入札者31名で価格は13万円に達していた。

最終的には競り合いで15万円を越えただろうことは想像に難くない。それでも割安の買い物なのは間違いなし。

あ~あ、とうとうこれも縁がなかったあ。


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