「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「デジタル機器に名器なし」最終回~

2010年12月02日 | オーディオ談義

〔前回からの続きです)

早速、エソテリックのCDトランスポート「P70VU」(以下「70」)とDAコンバーター(ワディア27ixVer3.0:写真右)とを接続。

     

ケ-ブルはワディアCDトランスポート270〔以下、「270」:写真左下部)のときは「音声信号」と「クロック・リンク」をともにSTケーブルで結んでいるが「70」にはその端子がないので、やむなく「音声信号」だけグラスケーブルで接続した。

テスト盤はエソテリック盤〔原盤デッカ)の「白鳥の湖」(フィストラーリ指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ)の8トラック目の「パ・ダクシオン」。

実に美しいメロディーでむせび泣くようなヴァイオリンの演奏が印象的。

「270」とすぐに切り替えができるので、何回も比較試聴。

「よ~く分かった。70も善戦してるけどやっぱり音の彫が270のほうが深くて一枚上だね。ちょっとした奥行きの差だけどこれが大事なんだよね。やっぱりジッターを除去するクロック・リンクの効果なのかな?」

「東京に行ったときに懇意にしている業者からdcsの総額1千万円ほどのCDシステムを聴かせてもらったけどアナログとの差がなかったよ」とKさん。

「上には上があるよ」というわけだが、Kさんの発言はさらに続く。

「しかし、その業者によると、”デジタル機器に名器なし”と言ってた。デジタルの進歩は日進月歩なのでどんなに高級品を購入してもそのうち新しい機器に追い越されてしまうからだって」

「○○さん(自分のこと)には悪いけど、このワディアのDAコンバーター(27ixVer3.0。以下「27」)もいまや中古で50万円で売ってるよ」。

ハハァ~ン、そうだったのか!〔と、池上さん?)

Kさんがわざわざお見えになったワケがようやく分かった。

「Kさんは現在中古の「27」を購入しようかどうか迷われている最中なんだ。そこでエソテリックの「70」と相性がいいかどうか確認に来られた」というわけ。

この「27」はバージョン・アップ代も含めて150万円ほどかかったが、今や中古で50万円かあ~。

ヤレ、ヤレ、まさに「デジタル機器に名器なし」の見本みたいな存在。ちとガックリだがKさんにはこう申し上げた。

「27を単独で購入しても意味が無いですよね。あくまでもクロック・リンクするという前提で270とセットで使うべきなんでしょう。しかし、270はもはや4年ほど前に既に製造中止になってますから相棒のない27がそんなに安くなっている理由もよく分かります」

「ウン、そうだろうね~。今やCDシステムの高級品はすべてクロック・リンクが大前提となってるからね。」

4年ほど前のあのとき、東京の「SIS」さんから「270がまもなく製造中止になります」との情報が入ったので、清水寺から飛び降りる思いで「270」を買ったが、思い切ってよかった!

結果的に「27」の価値がかろうじて存続することに~。

それにしてもデジタル機器のサイクルの短さには驚く。明らかにビンテージの世界とは程遠いので高級品を購入するときには一考の余地というか、それなりの覚悟が要ることをこの話は教えてくれる。

あとは、Kさんから「”村田”のスーパー・ツィーターをつけるともっと臨場感が増すような気がするけど」と貴重なアドバイスをいただいた。

別のオーディオ仲間のMさんに言わせると「スーパー・ツィーターなんて無駄遣いの極致だ」が持論なので、きっと怒髪天をついて怒られるに違いないが、一度試してみたい気もする~。

以上で「デジタル機器に名器なし」の3回シリーズ閉幕です。



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