「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ冬の陣~ブランドへの盲信~

2023年12月22日 | オーディオ談義

かなり前のブログ「貧乏オーディオの悲哀」で、稀代のクラシック通だった「五味康佑」さんの「オーディオ5か条」を記載していたことをご記憶だろうか。

デジタル系を含めて日進月歩の「オーディオ」に「そんな昔の話を持ち出すな」と、お叱りを受けそうだがまあ聞いて欲しい(笑)。

その5か条というのは次のとおり。

 メーカー・ブランドを信用しないこと

 (レコードの)ヒゲの怖さを知ること

 ヒアリング・テストは、それ以上に測定器が羅列する数字は、いっさい信じるに足らぬことを肝に銘じて知っていること

 真空管を愛すること

 お金のない口惜しさを痛感していること

とあるが、このほど1についての教訓をつくづく味わったので以下、述べてみよう。

さて、「AXIOM80」に「ARU」を取り付けた話はすでに述べた通りだが、さすがに魅力的な音だけあって1週間以上も聴き耽っている。通常はせいぜい3~4日程度で交換といくんだけどね~。



で、このスピーカーは研ぎ澄まされた「鋭敏さ」を誇るだけあって、相性のいいアンプをことのほか選ぶ。言い換えるとアンプ次第でころっと音が変わる、それはもう恐ろしくなるほど・・。

手持ちの9台の真空管アンプをとっかえひっかえ鳴らしてテストしていると、ようやく傾向らしきものが掴めてきた。

あくまでも「我が家のオーディオ環境では・・」という条件付きだが、1~2ワット程度の小出力のアンプがいちばん適している・・。

「WE300B」、「PX25」、「2A3」も、そこそこ鳴るんだけど、どうもオーバーパワー気味でしっくりこない・・。

で、結局「71Aシングル」(2台)、「71Aプッシュプル」、「6SN7GTプッシュプル接続」「6AR6シングル」(三極管接続)の5台に絞り込んだ。

そして、その中からようやく残ったのが「6SN7GT・・」と「6AR6シングル」の2台だった。



これが「6SN7プッシュプル」だが、「前段管」が「6SL7」(GEのニッケルプレート)、そして「出力管」が「レイセオン」の「6SN7」だ。

「レイセオン」ですよ! 

今をときめくアメリカの「ミサイルメーカー」だが、昔は真空管を作っていた。それも特上の球を・・。

まあ、レイセオンだから大丈夫だろうと思っていたのだが、球自体の消耗度も無視できないので念のためと「ボールドウィン」ブランドの「6SN7」に代えてみたところ、これが大当たり~。音色に艶が出てきたのだからたまらん。

いくら「レイセオン」といっても、盲信は禁物だなあ~。



ちなみに「ボールドウィン」というのは「オルガン」メーカー(アメリカ)で、独自に真空管を選別していたらしい。

さっそくスペアを確保しておこうと、オークションを覗いてみたところ様々なブランドが目白押しで並んでいたが、目を引いたのが「RCA」のスモーク型だった。何と「17600円」もの群を抜いた高値で出品されている!



高値なのはそれなりの理由があるはず・・、ふ~ん、スモーク型って音質がいいのかなあ。

ふと種類は違うが「6SL7」でRCAのスモーク型を持っていることを思い出した。前段管として「6SL7」を使えるのはこのアンプだけ。

ちなみに、電源トランスの上に乗っけている靴下の片割れには「磁界」対策として「さざれ水晶」が入っている(笑)。



さっそく、「泣く子も黙る」とされている「STCブランド」(英国)の「ECC35=6SL7」を外して「スモーク」型に挿し代えたところ、まるっきり音が豹変しましたぞ!

何という色気たっぷりのサウンドなんだろう、あらゆる点でケチのつけようがない・・、スピーカーとアンプの魅力全開でベスト1はこれで決まり~。

まさしく運命の「連関」でしたな。

このアンプは先日のテストでは第一次段階であえなく脱落したが、この音なら「鬼に金棒」・・、さっそくYさんに聴いてもらって襟を正してもらうことにしよう(笑)。

それにしても「レイセオン」といい「STC」といい、東西の絶対的なブランドがあえなく「地に塗(まみ)れる」のだから「ブランドへの盲信」はもうコリゴリだよなあ~(笑)。



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