現役を退いてからというもの、定期的な図書館通いを欠かしたことがないが、面白い本に出会える確率がとても低い。
たとえば、館内に入って真っ先に駆けつけるのは「新刊コーナー」だが、面白そうなタイトルに惹かれ、次に著者の名前を確認し、そして最初の方の頁をぱらぱらっとめくる、この3つの儀式を経て納得のうえ借り入れ手続きをするのだが、それでも・・。
その確率といえば10冊あたりせいぜい1~2冊ほど当たるのが精一杯。もちろん、己の読解力不足、忍耐力の無さが少なからず影響しているのは間違いないのだが・・。
で、何とかいい方法はないものかと思っていたら、先日の新聞に「本を読む人だけが手にするもの」(藤原和博)と題した本の紹介の中で次のようなことが書かれていた。
「これから先の日本は<本を読む習慣のある人>と<本を読む習慣のない人>に二分される階層社会がやってくる。~中略~。本好きの人がハズレを引かない方法だが、“数が勝負”。無駄な本に出会わずに効率的に本を選ぶことなど、どだい無理」とあった。
「数が勝負」・・、「学問に王道なし」と相通じるところがあって、いい言葉ですね!
裏を返せば「無駄が出てくる」というわけだが、「無駄の効用」という言葉もある・・。
たとえば、その時は無駄と思っても後になってみるとけっして無駄ではなかった・・、あるいは「無駄」を通じて知らず知らずのうちに磨かれていったセンスなど事例を挙げるとキリがない。
「無駄であって無駄ではない」何だか「禅問答」のようだが意識下の問題として分かる人にはわかるはず。
現代社会はあまりにもデジタル的というのか、直線的過ぎて「無駄を排するために汲々している」ように思えるのだがどうなんだろう・・、「回り道」する勇気と余裕~。
おっと、偉そうな「上から目線」の物言いは止めておこう、深く掘り下げる自信もないし~(笑)。
で、話は戻って「数が勝負」は、どうやら我が家のオーディオにも通用しそうなんですよね~。
たとえば、「我田引水」になるが具体例を挙げると、
我が家では6系統のスピーカーを所有している。常識外の話なので「そんなに持っていてどうするんだ!」と、詰め寄られそうだが、いずれもどこかにキラリと光るものがあって放逐する気にならない。
そもそもの話だが、だいたい完璧なスピーカーなんてこの世には存在するんだろうか・・、経験上50年に亘っていろんな場数を踏んできたものの、そういう「100%」にはまだ出会ったことがない。
したがって、スピーカーは多ければ多いほど「当たる確率」が高くなると思っている。つまり、6系統のスピーカーのいいところを足し合わせれば「100%」に近くなるという発想である。ちょっとおかしいかな~(笑)。
アンプだってそう・・。
現在プリアンプを3台、パワーアンプを9台持っているが(いずれも真空管式)、これまた「帯に短し、たすきに長し」で完璧なアンプは存在しない・・。
で、これらを6系統のスピーカーに組みわせると、相性がよかったり、悪かったりで生きもすれば死にもしてバラエティに富み、楽しめる。
というわけで、我が家のオーディオは「数が勝負」というわけ~。
そして、肝心の「終生の伴侶」だが・・、これも「数が勝負」だとよかったんだけどねえ・・(笑)。
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