オーディオ界には「見てくれがいいと音もいい」という通説がある。優れた機能性がデザインにも表われるというわけ~。
一例を挙げると「マランツ7」(プリアンプ)がそう。
はるか昔・・、開発者の「ソウル・B・マランツ」氏(アメリカ)は、優れたデザイナーでもあったが、このシンメトリー的なつまみの配置は日本のオーディオ界にも多大の衝撃を与え、真似をする会社が後を絶たず~(笑)。
たしかに音もいい・・、現在でもオリジナルに近い製品は100万円以上の高値で取引されているほどの人気ぶり。
我が家でも昔「復刻版」を所有していたが、レコードを聴かないので優れた「イコライザー」部分を活用できず、涙を呑んで友人に譲渡した。
で、ほかにもデザイン的に優れた事例を挙げると、スピーカーではタンノイ(英国)かな~。
音にはあまり感心しないが(笑)、デザインの方はたしかに家具としても十分通用すると思う。
ただし、「オーディオは聴覚の世界だから音さえ良ければそれでいい、見てくれなんてどうでもよろし」という方々がいても少しも不思議ではない。
我が家では、音がいちばんの優先事項だが「見てくれ」が良ければそれに越したことはないという「穏健派」に属している。
で、なぜこういう話題を持ち出したかというと、我が家の実例を紹介したかったから~(笑)。
この前から気になっているこのスピーカー。
音はバッチリ気に入っているのだが、スコーカーとツィーターを両並びに置いているのがどうも落ち着かない・・(笑)。
やはり「縦一文字」の配置がスッキリしそうだなあ・・。
頭脳派よりも行動派を自任しているので(笑)、さっそく「100均」に駆け込んで見て回ったが適当なサイズの置き台が無し・・、仕方なく自分で作ろうと作業に取り掛かった。これまで自作のスピーカーを作りまくったので「余った板」はきちんと保管している。
2時間ほどの作業で、ほらこの通り・・、見た目がスッキリ!
本来であれば、ツィーター(6000ヘルツ以上:JBL075)を一番上に持ってくるのが筋だろうが、それではリスナーの耳の位置からして高すぎる。
その点、スコーカー(200~6000ヘルツ)なら何となく全体のサウンドに溶け込めそうな予感がする。
で、これらを駆動するアンプは我が家の小型「3兄弟」の出番。
日常的に上げたり降ろしたりを繰り返していると、やはり腰に負担のかからない「小型アンプ」の出番がどうしても多くなる。
左から、低音用「6AR6シングル」(三極管接続)、高音用「71Aシングル」そして中音用の「LS7シングル」。
余談になるが、つい最近、作ってもらった「LS7」シングルアンプは常用していて、とても重宝しているがこの程ようやく弱点が見つかったのでひと安心(?)。
なぜ「安心」かというと、完全無欠のオーディオ機器でさえも「所詮は消耗品だからいずれ寿命がくる・・」つまり永続性に対して淋しさと不安を伴う習性が身に付いているから。
平たく言うと、人間は別として寿命があるものには「入れ込まない」主義である・・、故障が来たときに落胆したくないからね(苦笑)。
で、「LS7」の弱点とは・・。
この口径30cmの「TRIAXIOM」(グッドマン)を鳴らしてみたところ、鋭くて強い「アタック」音のときにパワー不足を露呈して「歪み」が出たんですよねえ。
「そうかそうか、やっぱりお前も普通だったか」という奇妙な安堵感が広がったというわけ、アハハ。この気持ち、オーディオを深く愛する方なら分かっていただけるかもねえ・・(笑)。
で、話は戻って肝心の「3ウェイ」の音だが・・、これが素晴らしい!
音像定位をはじめスケール感など何から何まで良くなった感じで作業は成功裡に終わった。
繊細な音楽ソース向きの「AXIOM80」と、「何でもござれ」のこのスピーカーがあれば、ほかのはもう要らないような気がしてきた。
とはいえ、しばらく様子を見た方がいいかな・・、何せ「移り気」なもんだから~(笑)。
積極的にクリック →