4日前に遠方からやってきた友人たちから、当然のごとく次のような質問があった。
「もう趣味の域を超えていると思うんだけど、どうしてそんなにオーデイオに熱心なのかな?」
「オーディオに夢中というよりも音楽が好きなんだよね。好きな音楽をできるだけ好みの音で聴きたいというそれだけだよ。音楽は聴く音によって印象がガラッと様変わりするからね~。したがって「音キチ」と思われるのがいちばん嫌なんだよね。」
閑話休題
「禁断の木の実」という言葉がある。その意味は「禁じられているけれど、きわめて魅力的な快楽や行動のたとえ。」だという。
我が家のオーディオにも似たような例がありまっせ~(笑)。
たとえば・・、
お金も力もない「か弱い老人」の心をいたずらに「かき乱す」ので、日頃あえて遠ざけている「AXIOM80」スピーカー。
というのも、あまりにも魅力的な音を耳にすると、つい我を忘れてしまい「こんな素敵な境地にしてくれるのなら、いくらお金を突っ込んでもいいぞ~」と、いきなり暴走して「DAC」などに途方もないお金を突っ込みそうなのが怖い~(笑)。
しかし、今回ばかりはそうもいかなかった・・、横浜から遠路はるばる見えてくれた友達に、ついほだされて出番がやってきたのが運の尽き~。
友人達が辞去した後も、ついずるずると爛れた関係を続けてしまうのは、いつもの「だらしない癖」だね~(笑)。
聴いているうちに、だんだんと浮気心が出てくるのも相変わらずでアンプを変えてみようかな。
乾坤一擲の思いで「PP5/400」シングルアンプから、我が家のエース「6A3シングル」へ交換。
やっぱり違うなあ~、何だかスキがなくて細部までおろそかにしない緻密さを感じる。「モノ×2台」の物量的な影響もあるかもしれない。
やはり「AXIOM80」にはこのアンプが一番だよなあ~。
しかし、そのうちこのアンプを改造した北国の真空管博士(以下、「博士」)が言ってたことを思い出した。
「このアンプは6A3の代わりにウェスタン製のWE300Bも挿せるんですか?」
「はい、規格上挿せないことはないです。6A3が一段落したら挿してみてください」
実は「禁断の木の実」とはこの「WE300B」のことである。
というのも、博士によると
「WE300Bは評価も高くてメチャ高価な存在になってます。それにひきかえ2A3や6A3真空管はとてもいい音がするのに評価が低くてお値段も安いです。ぜひとも6A3でもWE300Bに負けず劣らずの音がするのを実証したいというのが今回の貴方のアンプを改造した理由です。」
稀代の名管とされる「WE300B」出力管・・。我が家では辛うじて「1988年製」がぺアで残っているが、新品の場合、オークション相場で25万円ぐらいはするかな~。
ちなみに、2年ほど前にオークションに出品されていた「WE300A」は「160万円」で落札されてました。
独特の妖しく煌めくブルーの光沢は管内部の真空度の高さを現わしているそうで、今では使用禁止となっている「放射能製物質」が使われているせいもあるという、まことしやかな噂がある。
で、博士の意地も十分わかるんだけど・・、その意地よりも実力の方を尊重するのが我が家のしきたりなんだよねえ~(笑)。
そして肝心の音は・・、ウ~ン、参った!
パワー感、躍動感、ぐぐっと押し寄せてくる音の浸透力が明らかに違う~。
これからは「WE300B」でいくことにしよう・・、博士、ゴメン!(笑)。
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