●本日午前7時快晴 終戦記念日
【ARISSat-1総合診断書】第2部「通信技術」ARISSat-1 Band Planもよく出来た表です。前提:Down信号の強さによって通信の質が違って来ます◆「Linear Transponderによる交信」はアップが70cmバンド、Downが2mでVO-52タイプです。HighPowerモードでないと交信はかなり厳しい状況です。基本的に日照の時は「HighPowerMode」日陰の時は「LowPowerMode」です。High Powerモードの時でもアップするにはある程度のパワーが必要な状況です。短い周期、時に長い周期のQSBがあります。QSBの山では信号強度がかなり上がる時がありますので、その一瞬を捉えて交信するのがコツです。極めて短時間の交信になりますCall SignとRSレポートのみを瞬時に交換します。お互い一発で取れるのが理想です◆QSBがどうしてあるかと言うのは、ご存知のとおり衛星の姿勢によります。ARISSat-1が放出される前、船外活動をする宇宙飛行士のそばにフックで繋がれている時、その動きを食い入るようの見ていたのです「ふらっか、ふらっか」していて姿勢がまったく定まりませんでした。宇宙空間を飛んでいる時もそうなのだと思いました。その「ふらっか、ふらっか」を頭の中に描いてQSBのイメージにしています◆ループは中心周波数関係のままで採れます。すなわちUp435.750LSB、Down145.930USBです。合算値〔581.680〕帯域は16kHzということですが、いままでとてもパス中確かめる時間がありませんでした。実感からしてVO-52ほど広くないことは確かです。CW局もQRVしているようでよく聞こえています。CWの方がQSOしやすいかも知れません◆70cm(435MHz帯)のアンテナはどうしたことか、Full Elementではありません。先の方が折れてしまい、「元の方の延長コイル部分だけで地上からの電波を受けている」と私は判断しています。管制する側も地上からPowerを入れて送れば、コマンド操作可能と見て、最終的に放出に踏み切ったのだと思います。放出中止、船内持ち帰りの判断も迫られたのではないかと思います。アンテナが正常なら現状のような苦労をしないで、アップ出来るのかどうかは判断に迷います◆バッテリーですが、ARISSat-1はISSと同じく、昼と夜の繰り返しで、連続で太陽電池から充電している時間はないので「充電しちゃあ使い、充電しちゃあ使い」で過酷と思います。電圧高く、容量も大きい内蔵バッテリーではありますが、様子を見ながら使うということになります。 第3部「受信技術」(1000bpsBPSK・Voice)に続く