共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

御利益ないよ…(´~`)

2015年10月16日 22時57分30秒 | 日記
今日は教室の定休日だったので、午前中は目一杯寝ていました。久しぶりに爆睡してスッキリしてから、おもむろに都内まで出かけることにしました。

向かった先は湯島天満宮です。私の生徒に受験生がいるので、勝手に合格祈願に参詣しました。

手水舍で手水を使っていたら、拝殿の前にやたらと騒がしい一団がいました。どうやら何処やらの予備校らしかったのですが、彼等の参拝作法を観察していると、お賽銭は投げるわ、柏手は打たないわ、騒いでばかりでお辞儀ひとつしないわ…まあひどいものでした。

ふと見ると、横に引率者らしきスーツ姿の男性が、腕を組んでニヤニヤしながら彼等を見ていたので、話しかけてみました。

私「あのぉ…あの人たちは受験生ですか?」

男「へ?あ、えぇ」

私「そうですか。でも、余計なお世話だと思いますけど、あんな参拝の仕方では御利益ありませんよ。」

男「へ?そ、そうなんですか?」

私「ええ。信心云々はともかく、せっかく時間を割いて参詣されたのであれば、ちゃんと拝殿の前に書いてあるようになさった方がいいですよ。」

男「あ…はい。(若者達に向かって)お、おい!お前ら!!」

学「はい?」

男「お前ら、そんないい加減なお詣りの仕方じゃダメだそうだぞ。」

学「そうなんすか?」

男「そんなわけで、こちらの方が教えて下さるから、全員やり直せ(と言って私を指差す)」

私「は?!!!(゜ロ゜ノ)ノ」

学「お願いしま~すm(_ _)m」

おいおい!お前さんが教えてやれよっ!(*^)/☆(+。+*)…と突っ込んでやりたいところでしたが、何だかこれだけの人数に言うことを聞かせるのも面白いので、にわかレクチャーしてやることにしました。

手始めに手水を使ったかどうか確認したら、何と全員やっていなかったのです。内心

『おい、そこからかよ(´。`)・・』

と思いましたが、ここが日本文化継承の肝心なところ!と気を取り直して、全員手水舍作法からやり直ししてもらいました。参道の真ん中歩いちゃダメ。お賽銭も投げてよこしちゃダメ。二礼二拍手一礼も徹底させて…こういうことって誰からも教わってこなかったのかしら?と思いながら、親戚のオバチャンのような心境で若人達を見守っていました。

帰りがけに全員からお礼を言われて、照れ臭いやら恥ずかしいやら…とりあえず

「神詣では済ませましたから、後は追い込みに勤しんで下さいね。」

と激励だけして退散しました。やれやれ…┐(-。ー;)┌。

さて、ここが最終目的地ではないので、とっとと移動することにします。
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モネ展

2015年10月16日 22時57分02秒 | 日記
湯島天満宮から不忍池の縁を歩いて摺鉢山に登り、そのまま東京都美術館に向かいました。いよいよ今日のメインイベントである《モネ展》の会場に到着です。

今回の展覧会は、モネ自身が亡くなるまで手放さずに自宅に置いて、彼の死後次男のミシェルが受け継いでいた150点もの作品群を譲り受けたマルモッタン・モネ美術館所蔵のコレクションの中から、選りすぐりの作品を集めたものです。特に『印象派』の名前の基となった《印象・日の出》が21年ぶりに来日するとあって前評判の高い展覧会でしたので、楽しみにしていました。ただ、期間中展示替えがあって、《印象・日の出》は10月18日迄で展示が終わってしまうため若干焦っていましたが、ギリギリ間に合いました。(〃´o`)=3

モネ展と言いながら、入っていきなりルノワール作の肖像画があったのには面食らいましたが、それはモネと妻のカミーユを描いたものでした。元々モネ自身は自画像を含めてあまり肖像画を多く残してはいませんでしたから、それとは対称的に印象派の画家の中で人物画に特化したルノワールがモネ夫妻の肖像画を残してくれていたことは、有り難いことです。

眼目の《印象・日の出》は、丸々一部屋を一作品で展示するという厚遇ぶりでした。全体に薄暗い展示室の中で、《印象・日の出》の画面にだけ高い位置から照明が当てられ、まるで壁から浮き上がっているかのように見えました。実は21年前に来日した時にも見たのですが、今回の方がはるかにハッキリと見えました。こんなところでもLEDスゴいですね。

この他に面白かったのが、モネが10代の頃に描いたカリカチュア(風刺画)です。当時から天才的と言われていたモネのカリカチュアを見た風景画の先駆的存在ウジェーヌ・ブーダンが、若きモネに戸外で風景を描くことを勧めたことで後の巨匠クロード・モネが誕生するのですが、そのきっかけとなったパンチの効いたカリカチュアが見られたのは貴重でした。

展覧会自体は12月13日まで開催していますが、《印象・日の出》が観られるのは今月18日までですので、御覧になりたい方はお急ぎ下さいませ。
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