今日は昼前から冷たい雨が降ってきました。急激に気圧が下がってきたこともあって、偏頭痛も襲ってきました。
すっかりテンションが下がってしまったので、今日は自宅で静養していました。もしかしたら疲労が蓄積した、或いは風邪をひいたかも知れません…。
薬を飲んで寝床に伏していても、出るはため息ばかりなり…状態です。気のせいか年々天気痛がひどくなってきているように感じていて、不安に感じることもあります…。
こういう時には、優しい音楽が聴きたくなります。なので、今日はフランツ・リスト(1811〜1886)作曲の《ため息》を聴くことにしました。
リストの《ため息》は《3つの演奏会用練習曲》の第3曲目の作品で、3つの中で特に人気の高いものです。
リストが作曲に着手したのは1845年頃で、リストがピアニストとして一線を退いてヴァイマルで職に就いた1848年までに作曲され、1849年に出版されました。練習曲ではありますが、機械的な技巧や耐久力のみを要求するのではなく甘美な詩情にあふれた曲集で、演奏会等でも好んで演奏されています。
《ため息》の楽譜を見てみると、
ピアノ譜なのに何故か三階建てになっています。これは下二段のアルペジオを弾きながら最上段のメロディを紡いでいくことを示しているのですか、音符の旗が下を向いている音は左手で、上を向いている音は右手で弾くことになっています。
《ため息》というタイトルは、リスト自身がつけたものではありません。それでも、ポツポツと紡がれるメロディをため息になぞらえたネーミングセンスはなかなかのものです。
そんなわけで今日はリストの《ため息》を、アンリエット・ルニエ(1875-1956)編曲によるハープでの演奏でお聴きいただきたいと思います。ピアノでの演奏とはまた違う、甘美で優美なハープでのリストをお楽しみください。