今日は一段と暖かな陽気となりました。朝、小田原に出勤する時には必要だった上着が、午後には全く必要なくなってしまって持て余しました。
これだけ暖かくなると衣替えもそろそろか…とも思ってしまいます。ただ、三寒四温を繰り返しながら徐々に春になっていくことを考えると、まだまだ油断は禁物かな…とも思えてきます。
ところで、今日3月1日はショパンの誕生日です。
これはショパンと友人関係にあった画家のウジェーヌ・ドラクロワが描いたショパンの肖像画です。
フレデリック・ショパンは、フランス人の父ミコワイ・ショパンとポーランド人の母ユスティナ・クシジャノフスカの間に1810年の3月1日に生まれました。ショパンの兄弟には3歳年上の姉ルドヴィカのほかに、妹イザベラ(1811年生)、エミリア(1813年生)がいますが、特に姉ルドヴィカとは強い絆で結ばれていて、彼女は後にパリまでやって来てショパンの死を見取っています。
父がアマチュアとしてヴァイオリンを愛し、母もピアノと声楽を嗜むなど音楽的な環境にあり、ショパンは4歳からこうした家庭の中でピアノに触れるようになったショパンは、6歳のときにヴォイチェフ・ジヴニーにピアノを師事することになります。このジヴニーのもとでのピアノ教育を受けたことが、ショパンの音楽性の土台を形成することとなりました。
1817年、一家はカジミエシュ宮殿の一画に転居し、恵まれた生活環境が実現します。そして、ショパンが最初の作品《ポロネーズ ト短調》を作曲するのはこの年のことです。
この《ポロネーズ ト短調》は短いながらも、既に後の数々のポロネーズやマズルカといったポーランドゆかりの重厚なピアノ作品の登場を彷彿とさせる佳品です。こんな作品をわずか7歳で作曲したと思うと、空恐ろしさすら感じます。
そんなわけで、ショパンの誕生日である今日は、彼の処女作といわれている《ポロネーズ ト短調》をお聴きいただきたいと思います。ウラディーミル・アシュケナージの演奏でお楽しみください。