共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

懐かしく思い出したヴィヴァルディの《ラ・フォリア》

2025年01月06日 17時17分17秒 | 音楽
今日、ものすごく久しぶりな昔の生徒から年始の便りがありました。あの当時中学生だった彼も、今では立派な青年になっていました。

彼は横浜あざみ野の音楽教室の生徒だったのですがものすごく熱心な子で、私が出した課題以上の練習をして次のレッスンに臨むような生徒でした。私も嬉しくなって、彼に様々なことを教えていったのを覚えています。

その彼が転居のために退会することになり、お互いに残念に思っていました。そして、せめてもの記念に発表会でなにか大きな曲をやろうということになり、話し合って決めたのが



ヴィヴァルディの《ラ・フォリア》でした。

《ラ・フォリア》というとアルカンジェロ・コレッリ(1653〜1713)の『ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ』作品5(1700年)の12曲中最後に置かれた『ラ・フォリア』がよく知られていますが、《ラ・フォリア》というタイトルの音楽は他にも沢山の作曲家が作品を残しています。そして、ヴィヴァルディは『トリオ・ソナタ集』作品1(1703年頃)の12曲目に、コレッリ形式の《ラ・フォリア》を据えています。

当日は第1ヴァイオリンを生徒が、第2ヴァイオリンを私が弾き、そこに通奏低音をつけました。チェロを私の大学の後輩に、オルガンを生徒のお姉さんに、そして私の友人のリュート奏者に



テオルボを演奏してもらい、本格的なバロックコンソートを組んでの演奏となりました。

終演後はその日一番の喝采となり、無事に終えたことを喜びました。あれから10年近い時が経ちましたが、あんなに充実した発表会はやっていません。

久々の便りに懐かしくなっていたら、あの時の《ラ・フォリア》が聴きたくなりました。というわけで今日はヴィヴァルディの《ラ・フォリア》を、セバスティアンズというグループによる演奏でお楽しみください。



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