今日は、先月から延期となっていた新天皇陛下即位行事の《祝賀御列の儀》が執り行われました。
皇后陛下がそっと涙を拭われたのです。
無事、お住まいである赤坂御所に到着されました。
本来であれば《即位礼正殿の儀》の後に行われる予定でしたが、度重なる台風での甚大な被害に鑑みて延期となっていたものです。《即位礼正殿の儀》の日は朝から雨が降っていましたが、今日はまるで世界中の青空を東京の上に広げたような日本晴れの、絶好のパレード日和となりました。
燕尾服をお召しになり勲章を着けられたの天皇陛下と、ボレロつきのローブデコルテに昭憲皇太后から代々受け継がれた皇后第一ティアラを戴いた皇后陛下がロールスロイスのオープンカーに乗り込まれ、宮内庁楽部による行進曲『令和』に送られて車列が皇居を出発すると、
皇居前広場に詰めかけた観衆から歓声が上がりました。
そこから両陛下をお乗せした車を取り巻く列はゆっくりと進み
両陛下は沿道に詰めかけた観衆に、手を降ってお応えになりました。
ふと見ると、途中から皇后陛下の眼尻が下がり気味になったな…と思った次の瞬間、
皇后陛下がそっと涙を拭われたのです。
考えてみれば外務省のトップキャリアとして活躍の真っ只中に宮中に輿入れし、慣れない慣習や責任の重さから適応障害と診断され、世間からいわれのないバッシングを受け続けて来られた皇后陛下。それでも現上皇・上皇后両陛下に倣い、来たるべき皇后となる日を迎えるべく様々な御研鑽を積まれたであろうことは想像に難くありません。
そして今日、こうして晴れの日を迎えられた皇后陛下、万感胸に迫るものがあったのでしょう。
その後も車列は順調に進み、
無事、お住まいである赤坂御所に到着されました。
これから先、どのようなことが日本や世界に待ち構えているのか知る由もありません。それでも、令和という時代が安寧であることを願わずにはいられません。
そうした意味でも今日のパレードは、日本という国が新しい一歩を歩み出すための象徴的な出来事であったことは間違いありません。千年以上の歴史を持つ皇室を戴く国の国民であることの喜びを、改めて感じた一日となりました。