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パンのカンヅメ

 先週末から、台風・地震と日本列島は立て続けに自然災害に襲われている。被災地の人たちの苦しみを思うと、安穏と暮らしている己が申し訳ない気持ちになるが、天災はいつ何時ふりかかってくるのか予測などできない。「明日は我が身」と常に備えを怠らぬようにしなければならないと、自戒する毎日である。
 ただ、備えと言ったところで、予測できないものに対して予め用意できることはごく限られている。家族で避難場所を決めておくとか、「災害用伝言板」の使い方を知っておくとかは、しっかり確認しておく必要がある。さらに、非常食も何日か分は用意しておかねばならない。ライフラインが寸断され、交通手段が麻痺してしまったら、飲食物に事欠くのは明らかだ。ひもじさは不安を倍化させる。腹いっぱいは無理としても、飢えをしのぐだけの食料は用意しておくべきだ。
 そうした非常食はデパートにでも行けば簡単に一式揃うだろう。しかし、せめて1品ぐらいは自分のお気に入りを入れておけたら、味気なさも幾分か弱まるような気がする。そういったものは何かないか・・、と考えてみたところ、いい物を思い付いた。なるほど、これならもってこいだ!


10日ほど前に妻が東京の息子のところへ行った帰りに、東京駅で土産に買ってきてくれた「パンのカンヅメ(青リンゴ味)」。親戚にも配ろうと、10個くらい買って来た。「焼きたてパンを特許製法で作りあげた長期保存可能なソフトパンです」との説明が缶に印刷してある。私の父が畑に出かけて、小腹が空いたときに食べればいいと3缶ほど渡しておいたが、未だ開封していないようだ。私も一缶もらったが、なかなか開ける機会がなかった。しかし、果たしてこれが非常食の目玉としてラインアップできるかどうか、見極めておくことがこの際必要だと思って、思い切って開けてみた。

  
 

実は上ブタを開けてパンを引っ張り出す間に、ふわっと膨らむものだと思っていた。缶の2、3倍ほど膨らんだふわふわのパンを想像していただけに、缶の形そのままのパンが出てきたのを見た時は、少しがっかりした。
 だが、上ブタを開けた瞬間に、青リンゴの香りが広がったのには驚いた。いい香りだ・・。思わず腹の虫が鳴った。一口食べた。
  おいしい!!やわらかくて、あまくて、青リンゴの味がたまらない。
妻や父にも一口食べさせたら、二人とも私と同じように、おいしい!と唸った。非常食にするには勿体無いくらいだ。
 さらに、この「パンのカンヅメ」の面白いところは、上ブタに付いているつまみを引くと穴が開いて貯金箱として使えることだ。


貯金などなかなかできずに、いつもピーピー言っている私には無用の長物となってしまうかもしれないが、少しずつ貯金していって、この「パンのカンヅメ」を大量に買い込みたいものである。
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