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エコカー

 麻生内閣の支持率が上昇しているのだそうだ。少し前には10%割れも目前だったのが、今では30%近くまで回復したとの調査結果をTVで見た。何か特別なことをしたわけでもないのに、ただただ総理の座にじっと座っていただけなのに、人気が回復してくるなんて不思議だ。民主党の小沢一郎の失点が好影響をもたらしたのかもしれないし、あれほど不評だった定額給付金も実際に給付され始めて失地回復の一助となったのかもしれない。(我が家にも給付金の知らせが先月末にやってきた。もらえるものはもらわなくちゃ、と早速書類に必要事項を書き込んで送り返したが、手続きを受け付けるのに約1ヶ月、実際にお金が振り込まれるのにもう1ヶ月かかるとのことで、6月くらいにしか手元にやってこない計算になるようだ・・)
 「百年に一度」といやと言うほど繰り返される現在の不況を乗り越えるため、麻生太郎が有効な手立てを次々と打ってきたとは思えないし、実際に情況が好転したとの観測も一切ないから、何を好感して麻生内閣の支持率が上がったのかは私には理解できないが、それでも先日発表された景気対策は私にはかなりのインパクトがあった。と言っても、まったくの個人的な理由によるものであり、発表された政策がどれだけの効力を持つかは私には分からないが、これによって恩恵を受ける人々はたとえピンポイントであれ、結構いるのではないか、と己を鑑みて思う。
 と言うのも、私は少し前から塾のバスを1台買い換えようかどうか思案中だったからだ。「13年以上使用してきた乗用車をエコカーと買い換える時には最大25万円援助する」との案が景気対策に盛り込まれるらしい、と最初に妻が教えてくれた時、6月に車検を迎え、かなり老朽化が進んだバスを買い換えるべきかどうか悩んでいた私には、まさに「渡りに船」だと思った。これを利用しない手はない!!。わが塾の一番古いそのバスは、平成6年に購入したものであるため、今年で15年乗ったことになり、要件は満たしている。問題は「エコカー」という定義である。ハイブリッドカーがその定義に入るのは言うまでもないが、日産の営業マンから勧められていた、5月に新発売となる3列シートのコンパクトカーが果たして「エコカー」なのかどうか、今はまだ確かめていないため、はっきりしない。もし「エコカー」ではないなら、例えばトヨタの3列シートの車も考えてみなくてはいけない。日産の営業マンには今まで色んな無理を言ってきただけに、彼から一台買いたいのは山々だが、こちらも背に腹は変えられない。どこかで借金しなくちゃ払えないから、少しでも安い車を買わなければいけない。なので、もし日産車がエコカーでないなら、今回は不義理をしなくてはならなくなってしまうだろう。そうならないためにも、検討中の日産の車が「エコカー」であってくれればいいのだが・・。近いうちに確かめてみよう。
 ハイブリッド車は他にも優遇措置が行われているようで、トヨタの「プリウス」は品切れ状態らしい。まさに ecology によって economy を活性化しようという試みだが、「プリウス」では乗車できる人数が少ないので、わが塾では買うわけには行かない。(だが、高速道路の1000円乗り放題は、それによって道路が渋滞し、排気ガスも多くなるだろうから、環境にとっては喜ばしくない。この当たりの首尾一貫性がないことこそ、日本の政府らしいと言えるだろう・・)
 だが、こうした大盤振る舞いを果たしてこの先どれだけ続けていけるのだろう。10兆円規模の経済対策と胸を張ったところで、いったいそのお金はどこから出てくるのだろう。確かに定額給付金で一家全員にお金がもらえれば悪い気はしないし、補助金が出るなら車を買い替えようと思う人も多いだろう。だが、その原資がどこからのものなのか、またその補填をどうやってするつもりなのか、その当たりを考えてしまうと、なんだか目先だけをうまいことごまかしておけばそのうち状況が好転するだろう、などという麻生独特の下心が見え隠れするようで、余りいい気持ちはしない。
 
 それでも恩恵に与れるものは与っておこう、などと至って「さもしい」人間である私は思っている。
 
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