じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

林純次「残念な教員」

2017-09-29 22:02:03 | Weblog
☆ 林純次著「残念な教員 学校教育の失敗学」(光文社新書)を読んだ。

☆ 林氏が後輩教員に「かかってこいやー」と挑発しているようで面白かった。

☆ その挑発は林氏の熱情であり、残念な教員に指導されるかわいそうな子どもたちをこれ以上増やさないでくれという、心からの叫びに他ならない。

☆ 林氏の言う「残念な教員」とは、「生徒を成長させない」教員のことである。

☆ 第1章では、教育現場の実情をえぐりだしている。痛快なまでの内部告発だと思う。教員には同僚教員を批判しないという不文律がある。それは多分、批判が自分に返ってくることを恐れるからだろう。

☆ 「暴力教員に対して声を上げられない教員たち」の項では、子どものいじめの構造にも似た教員集団の組織風土を暴露している。

☆ 第2章では「教師の技術」について、ここまで書くかというほど細かく丁寧に解説している。林氏の言う「構いすぎの弊害」(80頁)にならねば良いのだが。昔の料理人は師匠や先輩を観察し、また客の食べ残したソースを味見してその技を盗んだというが、もはやそんな時代ではないのか。

☆ 以下、「教育現場における『評価』」「教員の成長」「授業について」「教員が技術を身に付けるつける順序」「身につけてほしい3つの力」と続く。後半は駆け足のように感じたが、紙数の関係なのだろうか。

☆ 林氏は「残念な教員」を「人間の皮をかぶったモンスターが、人間の子どもを騙して飯を食っている」と断罪する。そして、そうしたモンスターティーチャーにならないためにはどうすればよいのかを熱く語っていた。


☆ 「生徒を怒鳴る意味」、考え抜いて必要だと思って怒鳴っても、「怒鳴った日の一人反省会ではひどく落ち込む」(163頁)のところ、痛いほどわかる。
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生徒の暴力

2017-09-29 10:55:29 | Weblog
☆ ツィッター上に、福岡県の私立高校で生徒が授業中、教員に暴行をはたらくシーンが拡散していた。

☆ 加害生徒が使っていたスマホを教員が取り上げたため、それに逆上した生徒が暴行に至ったらしい。

☆ おもちゃを取り上げられた幼児のような出来事だ。ただ幼児なら許せても、高校生ともなると他人事ながら腹が立つ。

☆ この先生はよく耐えた。


☆ 今回、たまたま動画がとられ、SNSで拡散したから公になったが、こんな事件は他の学校でもあるのだろう。今は下火になったが、1980年代前半に動画サイトがあれば、荒れた中学校の現状が多く投稿されたことだろう。

☆ 生徒による対教員暴力、学校内での生徒同士の暴力、教員の体罰。学校、学級の閉鎖性に一因があるようにも思う。いっそうガラス張り(教室内の風景をライブ映像で保護者など関係者に公開するとか)にすればどうか。「プライバシー」や「人権」それにクレーム処理に教員の負担が増えるから、結局は難しいだろうが。

☆ 教員はむしろ恐縮しているそうだが、被害届を出せばいいのに。


☆ それにしても、「事件」を傍観したり、面白おかしくはやし立てる生徒たち。根は深そうだ。  
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