じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

急ごしらえの政権選択選挙

2017-09-28 14:39:11 | Weblog
☆ 大義なき解散には、節操なき合従連衡。似た者同士の戦いだ。

☆ 民進は、事実上の「希望」への吸収合併。政治アナリストの伊藤惇夫さんはうまいことを言った。そうだ「M&A」なんだ。小が大を呑みこむ。「華麗なる一族」だね。

☆ 倒産しかけの企業。販売網(地方組織)と既得権益(政党交付金)を持参金に、新興資本に身売りってところか。従業員(議員)は首を斬らないでねって。そうみると、前原代表は経営に行き詰まった中小企業の社長のようだ。「名を捨てて実をとった」って、中小企業の社長が合併を前に従業員に向けた訓示のようだ。


☆ 何はともあれ、形式上は「自民」対「希望」の政権選択選挙となりそうだ。

☆ 定数が465。公明30、共産30として、残り405議席の争いか。安倍総理は自公で過半数で勝利と随分ハードルを下げていたけれど、それだと自民が200余りをとればよいことになる。そこまで自民が負けることは考えにくいが、2党伯仲(保革じゃなくて、保保伯仲だね)はありうるかも。早々に再解散なんてあるかも。

☆ 政争にばかり明け暮れると、クーデターが起こるよ。戦前のように。 
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「ナイフ」

2017-09-28 11:00:11 | Weblog
☆ 重松清さんの「ナイフ」(新潮文庫)から表題作を読んだ。

☆ 我が子がいじめにあっている。そのことに直面した家族の物語。話は父親の心象描写で進む。

☆ 学校、いや学校に限らずこの社会全体が今や戦場と化している。「悪意と策略と暴力と罵りと虚勢といらだちと退屈」(121頁)が、ターゲットを狙っている。

☆ 陰湿なのは、弱者を狙うということだ。それも集団で。その姿は野生の動物だ。そしてその集団も弱者の集まりで、自分が次のターゲットになることを恐れ、不安を隠すように虚勢を張っている。

☆ 極めて人間ぽく、極めて残忍で、極めて原始的だ。味方か敵か。価値基準はそれだけのようだ。


☆ 父親はナイフを手に入れた。弱い心をナイフで鼓舞するが、それを使うことはできない。ナイフに意思はない。

☆ 父親は子どもに寄り添うことで対処しようとする。物語はそこで終わるが、現実はまだまだ続くだろう。


☆ いつもながら、教師、学校の態度には腹が立つ。できればかかわりたくないのだろう。

☆ 親も教師も社会も、グレる子どもたちを腫れもののように扱う。その無責任さが、街を汚し、人を苦しめ、自らも苦しむ。

☆ 現代社会の殺伐とした空気、人間の心の闇をえぐり出すような作品だった。
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