☆ 松本清張作「或る『小倉日記』伝」を読んだ。松本清張、芥川賞受賞作だ。
☆ 森鴎外が九州・小倉勤務時代に記していたという「小倉日記」は遺失していた。この「小倉日記」を発見しようと、一人の青年が調査を開始する。今ならインターネットなどが活用できるが、彼が調査を始めたのは戦前。調べると言えば足で証人が語るのを蒐集するより手段がなかった。
☆ 読み進めると、この青年と共に謎を追っているように感じてくる。「点と線」や「砂の器」など、下積みの刑事が足で証拠を集めていく姿が描かれているが、それに通じるものがある。
☆ 歴史に名を残さないような一青年に着目したところは、苦労を経験してきた松本清張ならではの視点だろうか。
☆ 小説の形式をとっているが、ノンフィクションの迫力がある。
☆ 森鴎外が九州・小倉勤務時代に記していたという「小倉日記」は遺失していた。この「小倉日記」を発見しようと、一人の青年が調査を開始する。今ならインターネットなどが活用できるが、彼が調査を始めたのは戦前。調べると言えば足で証人が語るのを蒐集するより手段がなかった。
☆ 読み進めると、この青年と共に謎を追っているように感じてくる。「点と線」や「砂の器」など、下積みの刑事が足で証拠を集めていく姿が描かれているが、それに通じるものがある。
☆ 歴史に名を残さないような一青年に着目したところは、苦労を経験してきた松本清張ならではの視点だろうか。
☆ 小説の形式をとっているが、ノンフィクションの迫力がある。