じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

森鷗外「鶏」

2018-03-26 19:54:47 | Weblog
☆ 森鷗外の「鶏」(新潮文庫「阿部一族・舞姫」所収)を読んだ。小倉に転任した陸軍少佐の着任から数か月間の生活を綴っている。(モデルは鷗外本人のようだ)

☆ 都会から来た将校にとって九州・小倉は異文化の地であったようだ。明治期とはいえまだ身分制度も色濃く残っている。

☆ 彼は独身で、日々の生活のために下女と馬の世話役を雇う。軍人それも中央でそこそこ高い地位にあったためか彼の口調は結構横柄である。それに対して、彼の世話をする人々は主に農村出身で身なりから慮ると貧しそうだ。体臭からもそれが感じられる。彼らはへりくだってはいるが、なかなか狡猾でもある。

☆ 下女のばあさんの観察の結果として、彼のことを「ケチ」で「バカ」と言わせているところは面白い。

☆ ところで表題の「鶏」。かつての部下が近くに住んでいるということで挨拶に来た。そのときの手土産が立派な雄鶏だった。彼はそれを食う気がなかったから飼うことにした。つがいをつくろうとしたのか、牝鶏を1羽買ってきて一緒に育てることにした。すると馬の世話係が更に牝鶏を2羽連れてきて、一緒に育てることになった。それにはある魂胆があった。

☆ モーパッサンの作品のような自嘲があり、魯迅の作品のような揶揄も感じられる。

☆ 情景描写は少々煩雑な気がした。文体は短文で歯切れがよく読みやすかった。ところどころの外来語(スペル表記)はどういう意図なのだろうか。最近でも学者がよくやるインテリぶりか。

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英検「従来型」は落選

2018-03-26 18:02:30 | Weblog
☆ センター試験後継の「共通テスト」、英語に民間試験を活用することで話題になっていた。(東大など「採用せず」というところもあるが)

☆ どの検定を採用するか文科省の決定が下ったようだ。注目なのが1次試験とその合格者だけが2次試験を受ける「従来型」の英検が採用されなかったことだ。1日で4技能を測定しないといけないという理由らしい。

☆ スピーキングで対面式となると、会場が限られ、処理できる数も限られる。高校や学習塾を会場とした「準会場」は消滅するかも知れない。

☆ 塾としては余計な手間が省けてありがたいのだけれど、果たして英検協会はどう運営するのやら。そして「英検」の将来はいかに。英検協会は文科省と関係が深いから、これからいろいろと政治的な折衝が行われるんだろうね。
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女性スキャンダル

2018-03-26 15:27:02 | Weblog
☆ 週刊誌が閣僚の女性スキャンダルを伝えている。

☆ 真相はどうなのか、本人が早く釈明すればいいのになぁ。ただでさえ「森友文書」で国会は混乱しているのに、この手のスキャンダルはみっともない。

☆ どうもこのポストは不祥事が多い。派閥への配慮の人事だからか。第1次安倍内閣の「農相」のように鬼門にならねばよいが。
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