★ 儀式というのは厳粛にして退屈なものだ。安倍元首相の国葬。唯一気を引かれたのは菅元首相の弔辞。長期にわたる安倍ー菅体制、権謀術策の政治の世界とはいえ、感慨は伝わってきた。
★ 菅さんが引用した岡義武著「山県有朋」。本棚を捜してみると、あった。私は1990年に読んだものらしい。引用された歌「かたりあひて尽しゝ人は先立ちぬ今より後の世をいかにせむ」は108頁にあった。
★ 伊藤博文の死を悼んだ山県有朋の歌だという。
★ 菅さんは歌だけ引用されたが、歌の後に次の文が続く。「伊藤という人間はどこまでも幸運な人間だった。死所をえた点においては自分は武人として羨ましく思う」と山県は述懐したという。
★ これもまた菅さんの思いなのだろうか。