じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

山本太郎「新型インフルエンザ」

2020-04-05 12:40:41 | Weblog
★ 猛威を振るう新型コロナウィルス、これからどうなるのか、どのような形で終息するのか、それを考えるために、山本太郎さんの「新型インフルエンザ 世界がふるえる日」(岩波新書)を再読した。

★ 新型インフルエンザで世界が揺れたのは2009年の春だった。高校生が隔離されたり、学校閉鎖が相次いだり、幸運にも弱毒性のウイルスであったために、最近ではあまり気に留めることもなかった。今から思えば、今回のコロナ禍の前哨戦であったのかも知れない。

★ 「新型インフルエンザ 世界がふるえる日」のエピローグが心に残る。「ついにそのときがやってきた」から始まる架空の物語だが、今となっては絵空事ではない。小林照幸さんの「パンデミック 感染爆発から生き残るために」(新潮新書)の序章も予言的だ。2000某年某月、東京をはじめとする都市で感染爆発が起こり、都市機能や国の指揮系統が崩壊した姿を描いている。これもまるで近未来のドキュメンタリーのようだ。

★ 2つの作品は新型インフルエンザウイルスが病原体で、特効薬やワクチンの存在がわずかな希望となっている。ところが新型コロナ感染症に対しては、まだ有効な薬もワクチンもない。この点が悲劇的だ。

★ 100年前の「スペインかぜ」。3波まで襲ったというこのインフルエンザ大流行。第1波で感染を免れた人が、より強毒化した第2波で多く犠牲になったという。結局はウイルスの変異によって爆発的な流行は終息する。しかし、それはウイルスが生き延びるための巧妙な潜航だという。

★ 環境破壊や人口爆発。振り返ってみれば思い当たることはいくつもある。痛みが体の危機を知らせるように、今回のウイルス禍は人類に何らかの警鐘を鳴らしているのかも知れない。

★ いずれにしても生き残らねばならない。蚊やネズミが媒介する病ならばそれらを駆除すればよい。しかし人が媒介する場合はそうはいかない。

★ 人類の最大の戦略は対人接触をできるだけ防ぎ、感染スピードを少しでも遅延させ、その間に薬やワクチンを開発することだ。そのためには、学校を1学期間、あるいは1年間でも休業しても良いのではないか。生活の補償の上に、都市機能を一時的に休止(あるいは最小限に)しても良いのではないか。

★ 有効な武器(薬やワクチン)がない中で、都市封鎖や封じ込め、「STAY HOME」のスローガンが唯一の戦略ではなかろうか。

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映画「復活の日」

2020-04-04 17:03:42 | Weblog
★ 映画「復活の日」(1980年)を観た。原作は小松左京さん。

★ 米ソ冷戦の世界。極秘裏に遺伝子操作によって強毒化したウイルスが研究、開発されていた。その病原体が思わぬ事故により世界に広がってしまう。致死率45%の疫病は「イタリアかぜ」と呼ばれ、やがて地球上の全人類を死滅させる。

★ ところが、このウイルス、氷点下では冬眠状態になるらしく、南極基地の人々だけが生き残った。

★ そうして生き残った人々にも次は自動的にセットされた核兵器が襲う。細菌兵器と核兵器、人類は2度滅亡したという。

★ ウイルスに襲われ、ニューヨークもモスクワもロンドンもパリも東京も人の気配がない。今日の世界のニュース映像を見るようだ。

★ コロナウイルスの強襲にあえぐ現代の我々も「復活の日」を迎えることができるだろうか。
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給付金

2020-04-03 21:26:50 | Weblog
★ コロナ対策で政府は一定の条件を満たした「世帯」に30万円を給付するという。一見ありがたい政策だが、減収の証明などどうも手続きが煩雑になりそうだ。

★ それに申請窓口は市町村の役所だという。これは混乱必至だ。三密を避けろと言いながら、結果的に三密をつくろうとしている。まったくチグハグしている。

★ それになぜ「世帯」なのか。個人を対象に一人当たり10万円で良いではないか。世帯人数の平均が2.7だというから、結果的に同じになるではないか。それに煩雑な申請をなくせば、役所の混乱も軽減されスピードも上げられる。

★ 「アベノマスク」ではないが、永田町の感覚はおかしいように思う。もはや総理大臣をはじめ官邸、中央官庁の能力が限界に達しているのではなかろうか。オーバーシュートの前に医療崩壊が起こるというが、医療崩壊の前に指揮系統(行政)の崩壊が起こりそうだ。

★ 感染者が1000人から2000人に増えるのに11日かかったが、2000人から3000人に増えるのに3日しかかからなかったという。見るのも恐ろしいアメリカの感染者数の2次曲線。いよいよ日本も正念場を迎えそうだ。

★ 感染者数が100万にに達すれば、死者は5万人。大変な事態が身近に迫っている。
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「塾」の防衛戦

2020-04-03 11:36:55 | Weblog
★ 宇治市や城陽市など自宅周辺で感染者が確認されるようになってきた。京都府、宇治市は予定通り新学期から学校を再開するそうだが、最近は朝令暮改、唐突に方針が変わるから何とも言えない。

★ 政策サイドにも理屈はあるのだろうが、振り回される住民や事業者はたまったもんじゃない。

★ 私の場合、感染が広がって問題になるのが「塾」の防衛だ。遠からず塾生本人あるいはその近接者の感染が確認されるだろう。無症状の塾生が感染を広げ「塾クラスター」が発生しないかというのも気がかりだ。

★ 学校とは違い、塾には出席義務はない。体調が悪ければ欠席してもらい、後日補習を受けてもらえば良いのだが、自覚症状がなければ防ぎようがない。アルコール消毒やマスクを徹底し、密閉・密集・密接の三密を徹底的に防いでも、それでもウイルスはどこからともなく忍び寄る。

★ 塾生やその濃厚接触者が感染し(もちろん私自身が感染する可能性もある)14日間の隔離(自宅待機)となれば、どうしたものか。公教育なら休業しても教員に給料は支払われるが、個人事業ではそういうわけにはいかない。14日間も休業すれば経営が破綻するかも知れない。休業による損失だけではなく、14日も休めば、塾生が逃げていく。更に追い打ちをかけるのが風評だ。

★ 人の噂も75日と言うが、そう簡単ではなさそうだ。

★ 嵐が過ぎ去るのをじっと待つより仕方はないのか。収入は減っても支払いは変わらない。行政の対応がもどかしい。
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映画「ジョン・ウィック」

2020-04-02 15:36:02 | Weblog
★ コロナ禍。普段ならば私権の制限に極めて批判的なマスメディアから、「非常事態宣言」待望論ともとれる論調を感じる。先の戦争、国民世論が開戦を後押ししたという見方があるが、こういうことなのかと思った。

★ 100年に1度のパンデミック。出口の見えない戦いに、「うつ」になってしまいそうだ。対人不安、誰かが咳やくしゃみをすれば思わず息を止めてしまう。接触感染を気にしだせば、スーパーのエスカレーターも触れない。近くで感染者が出たと聞けば、あやふやな情報が独り歩きし、疑心暗鬼の風評で持ち切りだ。

★ 「うつ」な気分をスカッと晴らそうと、映画「ジョン・ウィック」(2014年)を観た。とにかく、殺し屋たちの殺戮戦。道徳も人権もあったもんじゃない。あるのは「掟」、そして生きるか、殺されるかというだけ。

★ ジョン・ウィック演じるキアヌ・リーブスがとにかく暴れまくる。アクションの連続に束の間の安らぎを感じた。

★ さて、政府は各世帯にマスクを2枚配るという。ありがたい慈悲と受け取るべきか、日本の国力はこの程度ものと受け取るべきか。「米百俵」の精神で、本当に必要なところに配った方が効果的とも思えるが、どうなのだろうか。

★ 国防婦人会(いまの時代はご婦人に限る必要はないが)でもつくって、手作りマスクをコツコツと生産するかね。カミュの「ペスト」ではボランティアによる「保健隊」が結成される。極限になれば人間は案外知恵を出し合い、行動できるのかも知れない。
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