昨日、やっとこさ、先日、アップルが発表した、Retina Displayを搭載した、MacBook Proが展示されているのを見てきました。
パッと見、「痩せたMacBook Pro」という印象。
持ってみるだけで、少し軽くなって、けっこう薄くなっているのが、わかります。
搭載されたインターフェイスを見ても、Thunderbolt×2、USB 3.0(2.0)が左右に1つずつ、HDMI、SDXCスロット、そして、内蔵光学ドライブなし、と、かなり先進的な意志が見てとれ、MacBook Proの進化という意味においても、的を得ていると思います。
斬新、というか、ある意味、攻撃的、というか…。
このあたりは、非常に、アップルらしく高く評価できます。
そして、肝心のRetina Displayのことなのですが…、
ま、確かに、綺麗ですよ。とにかく綺麗ですよ。
もう、ディスプレイという雰囲気ではなく、「そこにある。」ような雰囲気。
普通に表示される文字(フォント)など、エッジが綺麗で、見やすく感じます。
しかし、ウェブの表示を見て、少し思うことがありました。
テキスト表示は、もちろん問題ないのですが、画像の表示、特に、画像で作られたバナー広告の表示を見ると、ジャギ(境目のギザギザ)が目立つ…。モノによっては、すごく汚いのです。
これまで、ウェブ上のバナー広告というのは、表示する様々な環境に負担を掛けさせないため、データ量をできるだけ少なくすることが求められてきており、これまでのパソコンのディスプレイで何とか普通に見える、(汚い画像にならない)ギリギリのところまで、データ量を少なく軽く作成されてきました。
そのような経緯で作られてきた、バナー広告というのが、今回、Retina Displayによって、今まで隠されてきたデータの軽さによる粗が、逆に、丸裸にされてしまっているのです。
これは、テレビがデジタル放送になって、俳優さんのシワまで見えるようになったことと似たようなことが起こっていると言えます。
ちなみに、すでに、最新のiPad(3rd)では、Retina Displayが採用されていますが、そのようなことをあまり感じないと思います。
それは、単純に、画面が小さいため、普通に表示させている限りでは感じないことで、拡大してジャギが見えても、ジャギは拡大しているから、と認識しているからで、今回の「MacBook Pro with Retina Display」で、普通に表示させれば、(iPadよりは)大きい画面で大きく表示するので、今回のように感じることが目立ってくる、というわけです。
また、バナー広告だけでなく、画像や動画などにも同じことが言えるはずです。
ちなみに、僕が最近スタートさせた風景写真のサイトも、若干、画像がジャギっていました。少しショックでした。
もちろん、今後、Retina Display級の液晶画面を搭載したパソコンが増えてくれば、例えば、ウェブ制作の現場でも改善された画像等を作成されるようになるでしょう。それまでの間、しばらく我慢はしないといけません。
Retina Displayについては、目に優しい部分もあるかもしれないですが、この件についてだけ言えば、どうなのか、微妙でわかりません。
逆に、エッジが立ちまくった画像を見るのであれば、早く目は疲れると思います。
そんな風に、テキストやCSSで作成された部分の美しさと、これまでの常識で作成・公開された映像やGIF画像の画質の荒さとのギャップに、少しアンバランスさを感じるウェブ表示が、僕に、アップルの先進性と世の中の現状の狭間を感じさせたわけです。
それに、光学ドライブを内蔵していないことや、Thunderboltを2つ搭載していることも、同じことを感じさせます。
Thunderboltポートが2つ並んだ隣に、USB3.0ポートがついているところを見ると、これまで、普通に感じてきたUSBポートが大きく見えるぐらいです。
というところから、
アップルは明らかに、この、Retina Displayを搭載した、MacBook Proを、次の時代を創る機種として、リリースしているはずです。
例えば簡単に言うと、アップルは、ブルーレイをこれから主流になるものと考えていないばかりか、光学ドライブ自体いらないものとしているのです。
そのような、アップルの意志、思想を高く評価し、納得・賛同できるのであれば、今回の「MacBook Pro with Retina Display」は、もちろん買いでしょう。
アップルの製品を購入する際、このあたりのことを理解するのは重要です。
もちろん、Retina Displayなどのハードウェアの魅力・用途で、購入を決定するのも良いでしょうが。
また、今回、アップルは、この「MacBook Pro with Retina Display」の先進性をわかっているからこそ、従来からのラインの「MacBook Pro」もアップグレードさせています。
「まだまだ、光学ドライブは使う予定がある。」、「やっぱり、非光沢ディスプレイじゃないと、屋外での使用に困る。」など、現状の現場での使用を重視するのであれば、従来からのラインである「MacBook Pro (Mid 2012)」を選択できるわけです。
選択肢が増えているというのも、魅力ではあります。
こんなことを言っている僕も、次に、屋外で使うことを前提としないのであれば、Retina Displayは買いです。
もちろん、屋外で使う可能性が少しでもあれば、従来からのラインである「MacBook Pro」の非光沢ディスプレイを購入するでしょう。
時代に合わせている部分と、時代を先取っている部分。
アップルの柔軟な姿勢が見える製品ラインですが、果たして、時代が「MacBook Pro with Retina Display」の、先進性に追いつく日は、いつの日なのでしょうか?
時代を先取る。
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