緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

世界天文年2009と「おうし座」、「プレアデス星団」

2009年01月03日 16時15分20秒 | 宇宙・天体・地学・科学技術・理科関係

平成21年1月3日(土)

今年は、丑年。そして、世界天文年です。

2008年12月27日の毎日新聞『余禄』に以下のような記事がありました。

「なぜ十二支に猫がない」

「そういえば星座も猫座がない(やまねこ座はあるが)」

とご不満の猫好きもいよう。

だが、ならばと「猫座」を作った天文学者がいた。

フランスのジョセフ=ジェローム・ルフランセ・ド・ラランド

という猫好きで、その天文学の著作は江戸時代の日本にも伝わっている

▲ラランドは他に「軽気球座」なども作ったが、

「猫座」ともども現在の88星座には残っていない。

その一つに天体の高度を観測する四分儀になぞらえた

「壁面四分儀座」というのもあった。

これも星座としては消えたが、星座名の方は今も役立っている。

▲「しぶんぎ座流星群」は毎年1月4日ごろに見られる流星群だ。

現在の「りゅう座」と「うしかい座」の境界付近を放射点とし、

かつての星座の所在を今に伝える。

流星の出現数は多いが時間が短く、

年によって日本で見える数は大きく違うという

▲来年(09年)はこの年明け

流星群が日本時間3日夜から4日未明に極大になると予想される。

観測しやすい未明に月明りはなく、条件はいいという。

ご興味ある方には国立天文台ホームページに1月2日から5日までの

観察キャンペーンの呼びかけがある

▲09年はガリレオが

自作望遠鏡で天体観測を始めて400年を記念する

「世界天文年」という。

「しぶんぎ座流星群観察キャンペーン」は、その開幕イベントになる。

引き続き4日には全国各地の天文台などで多彩なイベントが予定されている

▲「みんなで星を見よう」がイベントの標語だが、

来年最大の天文ショーは

7月22日にトカラ列島などで観測できる皆既日食だ。

http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/index.html

目の前の深刻な現実に心が奪われる今こそ、

実は何より遠くを見る力が必要な時かもしれない。

年明けの夜空の流星は何を教えてくれるだろう。

              

この記事↑を読んで、私も、今晩は

「しぶんぎ座流星群」を探して 

冬空を眺めてみたい と思っています。 

世界天文年2009→ http://www.astronomy2009.jp/ 

            http://210.172.57.121/index.html

 枕草子の235段には、
「星は 昂星。牽牛。明星。長庚(ゆうづつ)。

流星(よばい星)をだになからましかば、まして」
(星はすばる、ひこぼし、明けの明星、宵の明星が良い。

流れ星も少し趣がある。尾を引かなければもっとよいのだけれど。)

昂星は「すばる」のことで、牽牛とは「彦星」(ひこぼし)です。

明星は、

「暁の明星」のことで、夜明けに東天に見える金星のことです。

それに対して、夕暮れに西天に現れる金星の「宵の明星」は、

夕方に見えるということで「ゆうづつ」といいましたが、

これは見える時刻によって名前を変えたというよりも、

同じ金星と思わず、違う星と思っていたのかもしれません。

「よばい星」とは、流れ星のことをいいます。

そもそも「よばい=婚ひ」は

女性に求婚する意味と思う人が多いと思いますが、

源氏物語の時代の夜中に男性が女性のもとへ…

流れていくさまが女性のところに通っていくように見えた?

実はそうではなく、

「よばい」とは、

「よばう」=「こえをかけ呼び続ける」が語源なのだそうです。

大辞林 第二版 (三省堂)より

よばう よばふ 【呼ばふ/喚ばふ/婚ふ】(動ハ四)

〔動詞「よぶ」の未然形に継続の助動詞「ふ」が付いたものから〕

(1)何度も呼ぶ。呼びつづける。
「なくなく―・ひ給ふ事千度ばかり申し給ふ/竹取」

(2)男が女に言いよる。求婚する。
「右大将は、常陸の守のむすめをなむ―・ふなる/源氏(東屋)」

つまりは(1)の竹取物語の方です。=「何度も呼ぶ。呼びつづける。」

   「純粋に想いを寄せ思い遣って声をかけ呼ぶ」という意味です。

誤解の無いように! 

さて、流れ星は尾を引きますが、

清少納言は、「尾などないほうがもっといいわ」

というのは、本当にどうしてでしょう?不吉なイメージ?

藤森先生も「尾を引くからいいと思う」と仰っていますが。

どの星が「いとおかし」なのかは、私も

清少納言の意見を興味深く思いますが、

賛同でないところもあります。

ただし真っ先に挙げている「昴(すばる)」はわかる気がします。

この「」は、まさに今の季節を代表する星で、

その光は、古今東西のやんごとなき方も庶民も

隔てなく魅了してきたことでしょう。

今では、富士重工のマークとなって

車の名前としても知られています。


この昴は、「プレアデス星団」といわれるように、

生まれたばかりの青白い星が百個以上も集まり、

星々を青白いガスが取り巻き、たいへん美しい姿に見えます。

そのようにいくつもの星の集まりということで、

「すばる」という和語は

「統一されている」「ひきいられている」という意味で、

一つの星の名前ではなく、星団をひとくくりとしての名前です。

万葉集で「須売流玉(すまるのたま)」、

日本紀竟宴和歌で「儒波窶玉(すばるのたま)」

などといわれるように、玉飾を糸でひとくくりとしたものを

「すまる・すばる」と呼びました。


 肉眼でも5~7個の星に分かれて見えることから、

ギリシャ神話では、「プレアデス星団」の話の中でのプレアデスは、

狩人「オリオン」に追われて星になった7人姉妹だとされています。

このため、「プレアデス星団」には、

7人の姉妹と、父「アトラス」、母「プレイオネ」の名前が残っています。

 プレイアデスは女神アルテミスに仕えていました。

この「プレアデス星団」は、おうし座の背中に輝いています。

http://www.ne.jp/asahi/stellar/scenes/seiza/tau.html

また、同じくおうし座にあるヒアデス星団のヒアデスの7姉妹は、

父「アトラス」と母「アエトラ」の娘たちであり、

プレイアデス姉妹とは異母姉妹の関係です。

           

 「人に何かを教えることは出来ない。

ただその人が自分自身で気が付くように助けることが出来るだけだ」

天文学の父といわれたイタリアの物理学者、天文学者、哲学者

ガリレオ・ガリレイの言葉です。

彼は、17世紀にコペルニクス地動説を支持し、

バチカンから「異端」として宗教裁判にかけられて有罪となり、

「それでも地球は回っている」

といったことで知られています。

ですから、どうしても科学者的なイメージがあるのですが、

哲学者であるフランシス・ベーコンと共に哲学に

科学的手法を用いたその開拓者としても知られています。


ガリレオは、冒頭の言葉以外にも、含蓄のある言葉をいくつか残しています。

「何も学ぶべきもののない人に会ったことはない」
「学者はしきりに「それゆえ」という言葉を使うが、なんで「それゆえ」なのか、俗人にはさっぱりわからない。なんだか、偉そうな言葉でごまかしているようだ」
「君は、報告を信じるだけで、自分で確めないのか」
「見えないと始まらない。見ようとしないと始まらない」

 先日12月21日、

ローマ法王ベネディクト16世は、バチカンでの礼拝で、

17世紀の天文学者ガリレオ・ガリレイの地動説について

「自然の法則は神の業に対する理解を促した」と述べ、

同法王としては初めてガリレオの研究を公式に認めたようです。

前法王ヨハネ・パウロ2世は

1992年、教会側の非を認め、公式に謝罪したのですが、

現法王は枢機卿時代に

「ガリレオ裁判は正当だった」と発言したことで知られていました。

それが、今回正式にガリレオを認めた形になったのですが、

同時に、礼拝で、

「ガリレオの望遠鏡による初の天体観測から400年になる」

とも述べ、研究をたたえました。

ガリレオは望遠鏡を最も早くから取り入れた一人です。

そして、木星の衛星を3つ発見、その後もう一つ見つけ、

これらの衛星はガリレオ衛星と呼ばれています。

また、月面にクレーターや山、そして黒い部分があり、これを海と名づけました。

さらに、望遠鏡での観測で太陽黒点を観測した最初の西洋人でした。

しかし、望遠鏡で太陽を直接見たために、

晩年に失明してしまったと考えられています。

ローマ法王が言ったとおり、

ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で天体観測を始めてから、

2009年で丁度400周年となります。

この節目の年を「世界天文年」とする決議が、国際連合総会で採択されています。

そして、世界中の天文学者やアマチュア観測者、教育者などが連携し、

一般の人々を巻き込んでさまざまなイベントが行われる予定だそうです。

これを機会に、世界中の人々がそれぞれに夜空を見上げ、

宇宙の中での地球や人間という存在に思いを馳せつつ、

自分なりの発見をしていこうと呼びかけてはどうかというアイデアが、

国際天文学連合 (IAU)の中から生まれてきました。

世界の中でも日本は、昔から月や星を絵画や歌や俳句で愛でてきた国であり、

現在では世界をリードする天文学・宇宙科学の先進国となっています。

また、今夏には、日本付近で条件のよい皆既日食も起こります。

公式名称は

「世界天文年2009(The International Year of Astronomy 2009)」で、

略称は「IYA2009」です。

公式スローガン(標語)は

「The Universe, Yours to Discover」(宇宙…解き明かすのはあなた)です。


sekaitenmon.jpg
 

子どもたちは、本来 自然への興味と科学への関心を持っています。

ぜひ、その心を育てていきたいですね。

親子で、今年も しっかり声をかけてふれあい、大きな夢を育ててください。 

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