先月末の長期予報によれば、たしか12月の東北は例年よりやや高めの気温で推移するというものだったと記憶しています。
先週、ちょっと寒気が入り込んで岩手県南の12月らしくない雪の降り方でしたが、それ以外はおおむね予報通りとなっています。
それでも、12月ともなれば寒いのには変わりなく、観光には不向きな時季です。
遺跡に行ってみようと思う人はそんなに多くないと思います。
最近、いろいろなところで冬こそ観光客を掘り起こそうといろいろ工夫されているようですが、遺跡でそういったイベントが実施された事例は寡聞にして知りません。
でも、11日に東京の中野からおいで下さった60代(のおそらく男性)の方が長者ヶ原廃寺跡に来て「夢を見られた」とアンケートで答えて下さっています。
寒々とした景色の中でも、満足される方がいて、なんだかうれしくなりました。
そういえば、平泉にやってきた西行法師が真っ先に行ったのは中尊寺の金色堂でも毛越寺の浄土庭園でもありませんでした。
西行法師がかねてから見たかったのは、長者ヶ原廃寺跡のある衣川でした。
衣川を越えることはありませんでしたが、雪吹きすさぶ中、その川岸に立ち、
「とりわきて 心もしみて 冴えぞわたる 衣河見たる 今日しも」
(長く心にかけていた衣川を見に来た今日という日は、
とりわけ心も冷えわたり冴え返っている。訳 井上靖)
と詠んでいます。
寒空の中、長者ヶ原廃寺跡に来れば、もしかしたら西行法師の心境が分かるかもしれませんね。
昨日の長者ヶ原廃寺跡。
先週、ちょっと寒気が入り込んで岩手県南の12月らしくない雪の降り方でしたが、それ以外はおおむね予報通りとなっています。
それでも、12月ともなれば寒いのには変わりなく、観光には不向きな時季です。
遺跡に行ってみようと思う人はそんなに多くないと思います。
最近、いろいろなところで冬こそ観光客を掘り起こそうといろいろ工夫されているようですが、遺跡でそういったイベントが実施された事例は寡聞にして知りません。
でも、11日に東京の中野からおいで下さった60代(のおそらく男性)の方が長者ヶ原廃寺跡に来て「夢を見られた」とアンケートで答えて下さっています。
寒々とした景色の中でも、満足される方がいて、なんだかうれしくなりました。
そういえば、平泉にやってきた西行法師が真っ先に行ったのは中尊寺の金色堂でも毛越寺の浄土庭園でもありませんでした。
西行法師がかねてから見たかったのは、長者ヶ原廃寺跡のある衣川でした。
衣川を越えることはありませんでしたが、雪吹きすさぶ中、その川岸に立ち、
「とりわきて 心もしみて 冴えぞわたる 衣河見たる 今日しも」
(長く心にかけていた衣川を見に来た今日という日は、
とりわけ心も冷えわたり冴え返っている。訳 井上靖)
と詠んでいます。
寒空の中、長者ヶ原廃寺跡に来れば、もしかしたら西行法師の心境が分かるかもしれませんね。
昨日の長者ヶ原廃寺跡。