「片麻痺お気楽日記」左半身麻痺 主婦の日記

産後の脳出血での左半身麻痺主婦。日々の生活や、半身麻痺さんへのお役立ち情報等。

未発表の作品

2006年08月05日 12時44分46秒 | 好きな物(野球・映画・ドラマ)
朝刊の一面に「遠藤周作 46年前の未発表作 」とあった。
1960年に入院中だった遠藤氏の未発表エッセイだそうだ。
緊急出版されるという。是非、買い求めて読みたい

私が遠藤周作作品と向き合うようになったのは、
短大在学中だから、もう25年は経過してる。
短大で学ぶまでは、「狐狸庵もの」と純文学のギャップに混乱し、
純文学を“読まず嫌い”していた。

短大で講義を聴くうちに、遠藤周作の世界 に浸かっていた。
精神的に落ち込んだ時に、いつも遠藤周作の作品を読んでは、
気持ちが楽になった。それも“純文学”で、である。

遠藤周作先生は、肺結核で生死の境を何度も彷徨う経験をされている。
痛みを持つ人、弱き人の立場を身を持って体感されていた。

私もリハビリ入院中に、「死海のほとり」を読んで、
イエスの姿に自分を重ねながら、遠藤先生の手に導かれるのを感じた。
退院してから読んだ晩年近くの長編「深い川」では
“生きて行くこと”の厳しさと共に、その有り難さも再確認した。

もっと作品が読めるものだと思っていたら、お亡くなりになった。
文化勲章の授章式を欠席されていたので、ご病気なのは知っていたが
まさかこんなに早く亡くなられるとは思わなかった。

学生の時は、文庫本を買うしかなかったので、
1冊ずつでもいいから、単行本を揃えて行こう、と思ったのに
中断してしまっている。

ここ大分の大友宗麟を主人公にした「王の挽歌」がドラマになった。
短い時間で、物足りなかったのだが…。

いつか長崎の「遠藤周作文学館」を訪ねてみたい。

「ダヴィンチ・コード」を遠藤先生が読まれたとすると、
どう論評されたであろうか?
ふと、そう考えたのを思い出した。
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