蝉の声を今年は耳にしない、と思っていたところ、、八月の暦をめくると同時に、急に賑わしい音が、我が家の周りでも響きはじめました。
蝉の声を聞くと、夏もたけなわ、といった気分になりますね~
蝉と言えば、どなたでもすぐ思い出すのが、芭蕉の名句。
「閑かさや岩に染みいり蝉の声」ですが・・・・・・
この句をしみじみした気持ちで味わうと、緑深い山寺に出かけたい気分になってしまいます。
最近ちょっと煩わしいこともありましたから、何時になく旅情を誘われ、一人旅にでも出かけたい気分に・・・・・・
長女家族は、今月の中旬から、イタリア旅行に出かけます。
次女家族は、お盆前後は毎年、ご義父母様の別荘で過ごす事になっていて、今年も変わりない予定のようです。
さて、私達夫婦は、どうしましょう。
暑い夏は、とても出かける気分にはなれませんし・・・・・・
ここ数年、家の修繕、プチリフォーム、空調総取り替え等で、とんでもない出費がかさんでいるので、当分旅行はお預けかしら。
とは言っても、旅行好きでない夫は差し置いてでも、、近郊のリゾート地にでも出かけて、非日常のひと時を過ごしたくて仕方ない私です。
けれど相変わらず、一人旅の勇気が、なかなか沸いて来なくて・・・・・・
曽野綾子さんも、今読書中の浅田次郎のエッセイでも、旅行するなら、一人旅がベスト、と言っています。
ご参考までに、浅田次郎の文章を一部抜粋して、ご紹介させて頂きますね。
「日本には、サマーバカンスの楽しみ方というものが、いまだに正しく根付いていない。
お盆休みの慣習に呪縛されているのである。むろん、帰郷もお墓参りも大切な事だが、これだけ国内の交通網も整備されているのだから、年に一度の贅沢をするというのが、人間らしい生き方ではあるまいか。
また家族揃ってのサマーバカンスと言う東洋的発想も頂けない。
子供をぞろぞろ連れてのバカンスなど、世のお父さんにとっては疲れこそすれ、少しも休養にはならず、また母国の風物すら良く知らぬ子供を海外に連れ出したところで、見聞を広めたことになるはずがない。
やはり家族ならば子供抜きの夫婦で、あるいは~(中略)~さらなる理想は独り旅で、と言うのが正しいサマーバカンスの過ごし方であろうかと思う。
すなわち、私が先にあげたスーパーリゾート地は、そうした正しいバカンスを過ごす人々が世界中から集まる場所なのである。
だからホスピタリティや設備や、各種のアミューズメントは充実しているなどと言う当たり前のの理由ではなく、どこもゆったりしていて子供の姿など見当たらず、日々の労働や家事に疲れたこころと体を、芯から癒す事ができるのである。」
この文章に、私は旅の理想を見る思いがします。
そうは言っても、子育て真っ最中の娘家族には、なかなか叶えられる事ではないでしょう。
私は、時間を追われるように観光スポットを周遊する旅には、体力的にも、もう自信がなくて・・・・・・
最近、とても元気になってきたので、多少それも可かな、と思い始めてはいるのですが。。
でもやっぱり理想は、優雅なホテルに宿泊し、その周りを散策する程度にとどめ、のんびり非日常の贅沢な時間を過ごす。
そして、日頃の家事で疲れた体を心行くまで癒す。
それで十分、私は満足できそうです。
こんな気楽な旅行であれば、明日にでも出かけられそう、といった気持になるのですが。
主婦の務めとその他諸々のしがらみから、簡単には解き放たれられない自分がいます。
昨年の秋も深まった頃のこと。
高校の同窓会が、数年ぶりに、箱根で催されました。
同窓会にしては珍らしく、宿泊したところは、一流の老舗ホテル。
そこで、私の旅情を満足させてくれるに十分な、一人旅の時間を、幸いにも持つことができました。
私は良くない体調が気がかりだったため、余裕を持って、前日から予約を入れ、一足早く、そのホテルに到着しました。
その後、一人静かに、ホテルの周りを散策。
翌日の夕刻、友人達を迎えるまで、実にのんびりとした優雅な時間に身を置くことが出来ました。
翌朝、息を呑むような富士の絶景を目の当たりにした時の感激。
その光景は、今なお、鮮やかに心に蘇ってきます。
この度世界遺産に登録された富士山ですが、その得も言われるぬ美しい全容を見られた私です。
もういつ死んでもいい、とさえ思う程の満足感でした。
ホテルマンのお話しでは、数週間ぶりに姿を現してくれたとの事。
その翌日は、靄につつまれ、前日の姿とはまるで異なった、ぼやけた輪郭の富士でした、。
勇気を出し、一人旅を味わったからこそ巡り合えた幸運だったのです。
最後に、リゾートマニアを自負しておられる浅田次郎氏お勧めのリゾートベスト3をご紹介しておきますね。
好みの感覚は、十人十色でしょうから、彼のセンスを信じる信じないは別問題ですが・・・・・・(笑)
過去には、服飾を扱うお仕事に従事されていたようで、とてもお洒落な方のようですから、センスにさほどの狂いはないのでは?
ベスト1 「ラ・マムーニア」 モロッコはマルケシュの知る人ぞ知るリゾートホテルのようです。
ベスト2 「バンヤン・トリ―」 プーケット島 バン・タオ・ピーチのスーパーリゾート。
プーケット島には、その当時、女性ながら一人ベトナムに留学、赴任していた次女と落ち合い、数日間を過ごした想い出深い場所です。
こんな高級ホテルではなかった、と思いますが、リゾート地としては申し分のない魅力的な土地柄とホテルでした。
ベスト3 「レイクラスベガス」
私が訪れた時は、砂漠の中にまるで蜃気楼のように、突然街の姿が現れ、驚いたものですが。
後は、喧騒しか印象に残っていない様な・・・・・・
こんな砂漠地でも、レークがあるらしく、その湖畔のホテルのようです。アメリカセレブの隠れ屋になっているとのこと。
私には、こんなところに出かける体力も気力も経済力もないけれど(笑)、若夫婦達は如何ですか?
子育てが終われば、時にこんな高級リゾート地で日頃の疲れを癒してみては・・・・・・・(笑)
私は出かけるとすれば、近郊の温泉にでも足を延ばして、非日常のひと時を楽しむくらいかしら。
そんなつつましい優雅なひと時さえ、なかなか実現できない、苦労性のかれん桜です。(笑)
今日もお立ち寄りくださいまして有難うございました。
今日も素敵な1日をお過ごしになられますように
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