大量の出血、という言葉から私が連想するのは、「死」
書き出しから、大変重たい文で申し訳ありません。
年末にも、ふさわしくありませんね。
クリスマスも近いというのに。
できればこのような場面に遭遇したくはない、とどなたも思われることでしょう。
しかし、高所恐怖症でもあり、人一倍臆病な私が一番苦手とするこのような場面に、数回出くわし、その度に心が震えるほど仰天。
何とか気を取り直し、その血の始末をしてきたものでした。
つい最近(11月20日のことです)も、夫の身にその様なことが起こり、私は驚愕。
救急車を呼ばなくては、と大層慌てました。
ところが、旦那さまは割と平静で、「出血は止まっているから、もう大丈夫」と言って、私のうろたえた態度を鎮めようとします。
しばらく私は、出血の箇所のドレーンの挿入口を凝視しました。
確かに、止血しているようです。
旦那さまが、夜中にお手洗いに行った際、突然起きた出来事でした。
しばらく私を起こさず、自分で止血のための適切な対処をしたようです。
最近、夫が入院した頃の、大学構内の光景
実はその一週間ほど前、人工肛門のパウチ交換を始めたときにも、同様の出血が突起した人工肛門の際から突然始まり、大層びっくりした私です。
昼下がりの事でしたので、病院にすぐ電話をかけました。
先生は、出血する箇所を、「ガーゼ等で強く圧迫して様子を見るように」と言われました。
そうすると確かに割と早く止血し、その後は病院に行くこともなく、平穏に過ぎました。
この経験から、旦那さまは今回の出血の際、すぐ同様の圧迫をしたようです。
その処置で、止血はしたものの・・・・・・
私が起こされ、トイレを見たときは、まさに刑事現場といった、血なまぐさい恐ろしい光景でした。
洗面台、床、便器すべてが真っ赤な血で染まり、目を覆いたくなるほど。
「あなた大丈夫?」
「貧血になっていると思うわ。」
「今のところ、顔色は悪くないけれど。」
「水分を十分摂らなくては」
「すぐ救急車を呼びましょう」
と、私はいろいろまくしたてたように思います。
でもおそらく旦那さまは、気分が特別悪くなかったのでしょう。
実に平静で、「この程度の出血は大したことではない」と言い、そのまま着替えを済ませ、眠りに就きました。
私は明け方まで寝ることはできなくて、旦那様の顔色と様子を幾度も窺い通し。
そして、九時に病院に電話をかけました。
T大病院の全景。奥に新館があります。
「止血したのなら、心配ありません。
恐らく、ドレーンが臓器に触れ、毛細血管から出血したのでしょう」
とのお返事でした。
その後は、いつもと変わらない様子で、一週間後に、また抗がん剤治療のために入院、7日に退院しました。
このためでしょう。
今も造血剤を服用しています。
他でも似た、血なまぐさい出来事が、私が60歳の時にありました。
旦那様の鼻血が一向に止まらず、真夜中に数度最寄りの救急センターに駆けつけ、診察を受けたことが。
いつも帰宅するのは、明け方で、その頃は私はまだマイカーを運転していましたから、車で往復。
年末の多忙時で、クリスマスが目前でした。
私は年末年始の準備と夫の突然の異変による心労と疲労でダウン。
急性腎盂炎になり、大みそかの前日まで入院。
そのあと、長女の家で、一週間静養して我が家に戻りました。
冬の乾燥した時期には、たまに起きる症状のようですが、いつまでも止まりませんと、脳内からの出血ではとか、要らざる不安に襲われるものですよね。
大学構内のこの道を、私は数えきれないほど通り抜け、病院に向かいました。
季節の移行とともに、彩を変える自然に、私の心は、どんなに慰められ励まされてきたことでしょう。
長女家の、今、中三になる孫息子のR君も、小学生の時、似たことが起き、私は大層驚き、心配したものです。
インフルエンザにかかり、学校をおやすみし、寝込んでいるときの事でした。
私は早朝家を出て、出勤の若夫婦を送り出し、R君の看護をするために、娘宅にいました。
やはり鼻血が止まらず、浴室の脱衣場の洗面ボウルが真っ赤に染まりました。
止血しても、何度も同様のことを繰り返し、そのたびに、炊事をしていた私を、孫が
「おばあ~ちゃん!」
と絶叫口調で呼びつけます。
心配の余り、長女に電話をかけると、実に冷静な声で応答が返ってきます。
「鼻血は良く出るRだから心配いらない」
と応えるだけ。
「そんなこと言っても、その出血がただ事でないの。
帰宅して様子を見てくれないかしら」
という私に、娘の返事は変わらず、平静そのもの。
「私がこんなに心配しているのに」と、その状況を見ようとしないで、落ち着き払った態度で応じる娘に、いらいらしたものでした。
娘の言う通り、次第にその鼻血は収まっていったのですけれどね。
大量の血を見ると、心が震え、悪いことを想像してしまうのは、私だけでしょうか。
とても心配になるのは、やむを得ないことのように思うのですが。
人の全身を巡る血液は、私には命そのもののように感じられます。
占いは全くと言っていいほど信じていませんが、血液の性格判断だけは、偽りとは思えない私です。
日本人に一番多い血液型は、A型だそうですね~
家族で、B型なのは、私だけ。
夫と次女はA型、長女はAB型で、血液型による性格判断の内容に、いずれの性質も、とてもよく合っている気がします。
この度の、主治医のお話で印象的な言葉がありました。
「血は、無駄にはできないから」と。
今後また、同様のことが起きたなら、まずは「出血の箇所を強く圧迫する」。
その処置の仕方をしっかり心に留め、冷静に対応したいものです。
ご覧下さいまして有難うございました。
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花のように泉のように