nonnon日記
昨年の9月、10月、は、病室の廊下までもヒーヒーという夫の
苦しそうな、甲高い呼吸音が響き渡り、周囲の人を怯えさせる程だった。
この調子では、今度風邪をひいたら、夫の命は
ひとたまりもなく、消えてしまうのではないか・・・、
と、ハラハラする毎日だった。
主治医には、もうその前の肺炎の折、
「この段階で、気管切開しなければ、危ない」と言われていた。
ところが、夫は頑として、「延命処置は嫌だ」と首を振る。
私はどうしていいか解らなくて、とにかく、情報収集に努めた。
気管切開をしている「先輩患者」の奥さん、看護師さん、
リハビリスタッフ、友人、知人、インターネットの情報、・・・
延命処置については、賛否両論。サテ困った・・・・。
夫は命が危なくても、なかなか文字が入力できなくても、
視線入力装置は手放したくない様子・・・・。
こうなると、使える、使えない、でなく
視線入力装置は夫の「心の支え」になってしまったのだ。
しかし・・・・言いたくないけれど・・・・・
・・・・複雑なのは・・・・主婦たる私の「心」・・・・
2か月も3か月も使えていない機器に、毎月9万円は・・・・
ちょっと、きつくない?この先、いつまで置いとくのだァ~~
夫の命の心配に加えて、視線入力装置にヤキモキ・・・・
私の人生史上に残る、「葛藤の秋」が過ぎた・・・。