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人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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中村紘子『ピアニストという蛮族がいる』(文春文庫)

2009-08-17 05:13:20 | 読書
今年は中村紘子デビュー50周年(!)である。中村は、本業のピアニストとして有
名であることもさることながら、大変な文章家である。天は二物を与えずどころ
か、二物も三物も彼女に与えている。

中村紘子を読むのであれば、まずは『チャイコフスキー・コンクール』(初刊昭和
63年、中央公論社刊。別途取り上げたい。)であるが、本書は、平成3年(文芸春
秋刊)の初刊である。『文藝春秋』に平成2年1月号から約1年半にわたって連載さ
れたものであって、「文藝春秋読者賞」を受賞している。

本書に登場するピアニストは、ホロヴィッツ、ラフマニノフ、幸田延(のぶ)、久
野久、ギーゼキング、パデレフスキー、アイリーン・ジョイス等々。

本書に出てくる話--
「先ず鼻を見よ(エッケ・ハナ)」として、「ピアニストの場合も重要なのは
『鼻』である」
「『世界のピアニストには三種類しかない。ユダヤ人とホモと下手糞だ』と放言し
てニヤリと笑ったのはかのホロヴィッツだったが、そういえば彼もまた巨大な鼻の
所有者であった」


参考文献は、英書6冊を含み58冊に上る。

文春文庫版の解説は、目利きの評論家向井敏が書いている。




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