人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

宮元健次『仏像は語る 何のために作られたのか』(光文社新書)

2009-08-18 05:15:53 | 読書
まずは「出版社 / 著者からの内容紹介」を引用しよう。
  「迷い、悩み、苦しみ、祈り……人間の「煩悩」から生まれた魂の叫びに耳を
 すます」
  人は心に悩みや苦しみ、迷いを抱えた時、神や仏を訪れる。とりわけ、仏教国
 日本においては、仏像にことさら人々の願いや思いが込められているといっても
 過言ではない。
  仏に男女の区別はない。しかし、人々はその煩悩ゆえに、仏像に美しく清らか
 な女性を、強くたくましい男性を重ね合わせようとした。(中略)かくして仏像
 には、さまざまな煩悩を抱えた人々の葛藤の壮絶な「ドラマ」が込められること
 になった。仏像を見るということは、そこに込められた人々の魂の叫び、呻きを
 聞くことである。(「はじめに」より抜粋)


現在は、仏像泥棒が出るほど(*)、一種の仏像ブームだといわれている。本書に
は24の寺にある仏像について、写真とともに紹介されている。

(*)仏像を盗むなんてけしからん!ぶつゾ~(笑)。(銅像ならどうぞ~という
   わけではない。)・・・・・・以前書いたかしらん?


仏教徒であるはずなのに仏教は詳しくない。「釈迦の入滅」後500年以上仏像は作
られなかったということを初めて知った!釈迦が自身を信仰の対象であると考え
ていなかったことによるものである。


著者は、昭和37(1962)年生まれ。芸大大学院美術研究科修了。現在、愛知産業大
学建築学科講師。
著者は今年47歳とまだまだお若いが、重い肝硬変のため、本書が遺書になるかもし
れないという思いで書いたという。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中村紘子『ピアニストという... | トップ | 『PHP 9月号』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事