人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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六月喜劇特別公演(新橋演舞場)

2010-06-28 05:05:51 | Weblog
6月24日(木)、新橋演舞場へ足を運んだ。新橋演舞場へは、今から35年以上前の
夏場、学生時代に松竹新喜劇を観るために毎年通ったものだった。

当時、藤山寛美は40代半ば、もっとも油の乗った時代ではなかったかしらん。
今回は「藤山寛美歿後二十年」と銘打って藤山直美はじめ、寛美ゆかりの人々が
集まった。

昨年、11月に大阪に遊びに行った際、道頓堀の大阪松竹座を通りかかったら、二
月特別公演「藤山寛美歿後二十年」喜劇のポスターが貼られていた。よほどそれ
を観に行こうかと考えたくらいだったが、それがほとんどそのままに、この六月
の公演となったのである。まさしく見逃せない。



<演目>
1.大人の童話 舘直志作、米田亘潤色・演出
2.丁稚の縁結び 茂林寺文福・舘直志作合作 浅香哲哉演出

「父・寛美譲りの喜劇役者・藤山直美が大奮闘!大曝書と涙の名作喜劇傑作選!」

<出演>
藤山直美

小島秀哉

曾我廼家文童

中川雅夫
井上恵美子

渋谷天外(賛同出演)

いま寛大
曾我廼家玉太呂
レッツゴー長作

大津嶺子

小島慶四郎

西郷輝彦

1.大人の童話
(あらすじ)
 小料理屋千鳥亭の女将妙子(藤山直美)は、真面目な人柄の福造(西郷輝彦)を婿
 養子に迎え、妙子の父(慶四郎)、子どもの貴裕(子役)と仲良く暮らしている。
 しかし、貴裕は何も知らない福造との子ではなく、妻子ある滝沢との間にできた子
 だった。そこへ滝沢の遺産1億円が貴裕に来ることになったために大騒ぎ。ご近所
 みんなで示し合わせて宝くじが当たったことにするが、近所の(曾我廼家文童)が
 酔っ払って、福造にしゃべってしまう。福造(西郷)は「わしはあほやった」と家
 を出ようとするが、何も知らない子どもに「行っちゃいやだ~」と言われて、「お
 まえはわしの子や」と思いとどまる。そこへ福造が事情を知ったと分からない、妙
 子の父(慶四郎)が「宝くじが当たったで~」と現れ、泣き笑いの幕となる。


藤山直美はむろんのこと、西郷と直美の脇を固める人々、懐かしい小島慶四郎のほか
文童、大津(いい声ですね~。)、天外が人情味ある、いい芝居を見せる。なかでも
酔っ払った文童は場を盛り上げるに十分な演技だった。ギャグ連発の吉本新喜劇とは
また違う、上方の人情味あふれる、笑いと涙の新喜劇だった。

2.丁稚の縁結び
(あらすじ)
 分家吾兵衛(小島秀哉)の娘お咲ちゃん(川奈美弥生)と本家のアホな総領喜之助
 (いま寛大)の縁組が決まったが、お咲ちゃんを知るみんなは大反対。中でも分家
 の丁稚由松(藤山直美)はこの婚礼が気に入らない。由松は、本家の番頭に喜之助
 の悪口を言って怒らせてしまう。そこへ吾兵衛一家と親交深い庄吉(曾我廼家玉太
 呂)が商い途中の京都から訪ねてくる。この庄吉こそお咲と相思相愛の中だった。
 吾兵衛がそれを知ると同時に、由松の悪口に怒った本家が破談を申し入れてくる。
 二人はいったん駆け落ちするが、本家と破談となったことも分かり、めでたしめで
 たしの大団円となる。


丁稚の由松を演ずる藤山直美が、間といい受けといい、寛美と瓜二つの演技を繰り広
げる。超ベテラン小島秀哉との掛け合いもすばらしい。曾我廼家玉太呂はまだ50代だ
ろうが、味わいある演技を見せている。ラスト・シーン、祭の場面では、玉太呂が大太
鼓を叩く、見事なばち捌きを繰り広げた。リクツなしに笑える「松竹新喜劇」だった。


久しぶりに松竹の喜劇を観劇(カンゲキ)し、感激(カンゲキ)。堪能した一日だった。





















幕の内のお弁当




こちらは お隣の料亭 金田中





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