川天使空間

work, write, and fish! __ >゜)))彡  

「白いガーベラ」編集・文 漆原智良 今人舎

2011年07月16日 05時24分58秒 | 創作・本の紹介
NHKの全国ニュースでも紹介された童話集「白いガーベラ」。
声をあげて作家さん画家さんを集められ、短時間でこれだけのものを編集されたのは漆原智良(うるうる)さま。
参加されている8人の作家さんは、お世話になっている大先輩たち。

このご本は、「音筆(おんぴつ)」と呼ばれるITアイテム対応となっている。
音筆を紙面にタッチすると、作者さま実声の朗読が流れるのだ。
そして、内容もすごい。

冒頭に内田麟太郎さまの「ぽにょり ぽにょり」。
「いがぐりは、いがいなことを いいました」って、子どものツボをついてます。
「つけひげじゃなくて、つきひげだったの」って、ぷわっと笑えます。
「ほく、おはけなのよ」って、ふにゃあ、です。

漆原智良さまの詩(かな?)「ひとこと」。
「笑いは希望です」って、そうだそうだ!

高橋秀雄さま(ひでじぃさま)の「わたしたち うんこ友だち?」
やったー。まずタイトルで、子どもの目が、きらっきらっと光り出すはず。
最初からうんこに、おなら。大サービス。
「うん、さようなら」のへんな返事、ひでじぃさまの朗読が楽しみ♪
「顔がひっしだったもん」ってわかってくれたマキちゃんがうれしい。
しかし、一平って。ぜったいこれ、狙ってる。
一平くんとも、うんこ友だちになれたらいいんじゃないかな。

光岡真理さまの「ないても いいんだよ」。
ふとんでバアバに本を読んでもらうと、かたこりのシップとあまいにおいがはなにけむりのようにはいってくる。
ああ、私もおばあちゃんに毎日毎日、お話ししてもらったからわかる。
私のおばあちゃんは、それに加えてタバコのにおいもしたけど。
「ママもないてもいいんだよ」って、こっちまで泣ける。

金治直美さまの「魔女の大なべ」。
ほうきを家において、ちゃんとひこうきや電車にのる魔女って、すてき。
「芋煮」! 山形だ!
でも、みそ味だったら、宮城県かな。
キニさんみたいな人、ほんとうにいるのかも♪

最上一平さまの「発車オーライ」。
カジカにそっくりな三五郎の絵、うまいなぁ。
最後の出勤日に、その日を限りに廃線になるバスを運転する三五郎。
内緒でそのバスに乗ろうとする妻のタケ。
途中で乗りこんでくるキツネたち。
バスが山をふわっと飛んでいるみたいだった。

高橋うららさま(うらぴょんさま)の「青空のランドセル」。
新しい町にひっこして一年生になるのが、ちょっと心配なつばさ。
でも、亡くなる前おじいちゃんが作ってくれていた青いランドセルが、つばさと話してくれる。
ドセルと名付けられ、ことばをしゃべる青いランドセルは、クラスの人気者に。
シュビドゥビー、パパーヤーって踊るドセル。うらぴょんさまのダンスがちらと見えたよう。
なんでもドセルにしゃべらせて自分から話さないつばさ。
ドセルがだんまりをきめこんだので、やっと言葉に出したら、話せた! みんながやってきた!
なんでもちょうせんすると、空を飛んだドセル。
つばさもいっしょに飛んで、私にもぱあっと広がった青空が見えた気がした。

深山さくらさまの「浩太と子ねずみ」。
父ちゃんと母ちゃんがでかせぎに行って、なみだをぽろぽろこぼしたら、だれかが「雨だ!」。
首をかしげて浩太を見上げる、かわいらしい子ねずみ。
浩太が寝ていると、天井裏で子ねずみと母ねずみが話していて。
風邪をひいてしまったらしい子ねずみに、浩太はりんごをそっとプレゼント。
剪定されて落ちたリンゴの枝の新芽を、ウサギやねずみが食べて。
しずかな、冬のリンゴ畑のお話が、しんと胸に沁みた。

漆原智良さまの「ぼくの頭はトサカがり」。
ミドリ小島に住む海は、とうちゃんに頭をトサカがりにされた。
潮風、ナギ、ツバキの葉陰、フェニックスの葉。
たったふたりの二年生の片割れ、空は、海の頭をトサカがりと笑った。
でも、定期船で帰ってきた山本先生に「かっこいいギンザではやってる」と言われ、空もトサカがりに。
そして、島中がトサカがりになった。
いいなぁ、小さな島のトサカがり軍団。

きっと音筆で、先輩たちの朗読を聞いてみたいと思う。

読んで読んで読んで、ちょっと書いた。
今日もびよよよ~~ん (*^ __ ^*)










コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする