川天使空間

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マイコプラズマ肺炎

2016年11月29日 05時24分09秒 | 小児科
急な高熱、咽頭痛で発症するマイコプラズマ肺炎が今年は目立つ。



最初は溶連菌感染症かと思って検査するが陰性。
日中はやや解熱するが、夕方から夜の高熱が数日続き、胸部レントゲン写真を撮るとこのような肺炎。
最初咳は少ないが、あとから咳や痰が出てくる。

小学生くらいだと、この季節に高熱があれば、溶連菌かインフルエンザかマイコプラズマかと考える。
でも、乳幼児はふつうの風邪でも高熱を出すので、急性期の診断は難しい。

咽頭ぬぐい液のLAMP法(マイコプラズマ特異的DNAを検出する方法)も、発熱のごく初期には陽性に出ない。

インフルエンザ検査のような咽頭迅速検査(リボテストマイコプラズマ)もあるが、これはさらに数日経過しないと出ない。

ペア血清でPA抗体価が上がることが確認できれば確実に診断できるが、小さな子から2回も採血するのは忍びない。

血液で迅速検査できるマイコプラズマの血清IgM抗体(イムノカード)は、陽性に出るのに発症後最低3-4日はかかる。
しかも血中に1年も残ることがあるので、学童や成人ではマイコプラズマIgM陽性は現在の感染を確実に示しているとは言い難い。
でも、小さな子だとイムノカード陽性であれば診断意義は高い。
2歳のこの子は典型的な肺炎とイムノカードマイコプラズマ陽性で、やっと診断できた。

オリンピックのある年はマイコプラズマが流行し、今年も大流行していて集団感染もある。



実際はもっと多くの患者さんがいるような気がするのだけれど。

日本マイコプラズマ学会

治療指針

ま、真摯に診ていくしかないのだな。

なかなか進まない。
午後は療育センターのリハビリ前診察と本読み。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
コメント
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