寒い・暗い・冷たい。昨日から一転して冬型高気圧の張り出しの末端に位置する先島地方は冷気に晒されてきた。今朝の室温は、18度。靴下を履いても寒気がするので、昨日TVでやっていた足指の運動をしながらKeyを打つ。と、次第に足元が熱くなってきた。
いったい、新年になってから何日、何時間、星空が望めたというのか。ずうっと曇りか雨で、「こちらの家賃とか滞在費を返してくれ!」と叫びたくなるような、曇天が続いている。朝に、南十字が観察できるあと1か月ばかりか。とにかく、神仏におすがりするしかない。生き物の中で、「祈る」のが、唯一ヒトの美点。
日本野鳥の会から、届けられる機関誌にフリーマガジンの「Toriino」というのがあって、この雑誌、ちょっと変わった内容で、事務局長で詩人の安藤康弘さんというお方の嗜好なのか、巧妙な写真家の絵に合わせて安藤さんの深遠な詩などが載せられていたり、お坊さんの禅語が載せられていたりして、ちょっと野鳥の世界とはかけ離れた内容で、まるで新興宗教団体の機関誌なのかと見まがう小冊子であるのだが、年いったオイラには妙に気に入っている。(経済的に、ある程度余裕のある世代の人々を野鳥の会入会へ勧誘したがっているのかな。)
この冊子の最新号に、オイラの大好きな薬師寺東院堂に安置されている聖観音菩薩様を入江泰吉さんが写したご尊顔が掲載されており、安藤さんの文も付されていた。
観音経が説く五つの音。「妙音」、「観世音」、「梵音」、「海潮音」、そして「勝彼世間音」。この最後の音、はじめて聴く音であるが、「昨日より今日、今日より明日、がもっともっと良くなるという音」だそうだ。
先島の曇り空に向かって、この音の鳴り響きを聴こうではないか。明日の朝、十字に会えるか。無理でもあさって。
http://www.rinnou.net/cont_04/myoshin/2011-04b.html
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