本日2024年1月26日未明、2時54分は新年最初の満月であった。
アメリカでは、この月をウルフムーンというそうだ。なんでも、厳冬期にエサが少なく腹をすかした狼たちが月に向かって遠吠えるので、そう命名されているとのことである。可哀そうな話ではあるが、厳しい冬でも生きていくかれらの姿を思い浮かべると、なにやら元気をもらえる。厳冬の冴えた満月に向かって前足に力を込めて遠吠える狼の姿が、なんとも新年に込めた生存のエネルギーというものを感じさせる。
そんなウルフムーンを写真に収めようと、3:00amには目覚めていたので、P950くんを手に取って戸外に出てみたが、あいにく小雪が舞っていて、ウルフムーンは険しく流れる雲に時おり姿を現す程度という生憎の空模様だった。そんな悪条件の中で何とか姿をとらえた1枚が下記の写真である。ぼやけた映像だが、新年の記念に貼り付けておこう。
JAXAの小型月面探査機姿をSLIMくんが60点の及第点で20日に着陸したとの報があったが、昨日JAXAがその写真を公開した。その姿がなんともたのしい。なんと機体をさかさまにしてそれでも機体が破壊されることもなく原型を留めており、JAXAによるとほぼピンポイントに着陸して、着陸直前に機体から飛び出した小型ロボット「LEV-2」くんがSLIMくんの姿を鮮明にとらえている。(笑えるが)JAXAは、数枚の撮影できたことなどを評価し、3点追加の63点の及第点とした。
SLIMくんのさかさま着陸はメインエンジン1基が失われたせいであり、おかげで太陽光パネルもうまく機能しないみたいなので、JAXAの辛口採点もやむを得ないのかもしれないが、まずは赤点にならず及第したのだから、めでたいとしよう。おいらにとって今年最初の「福来る」である。
下のウルフムーンのまんまるの最下点からから少し右側に45度程度移動した地点のやや内側、黒い雲でかすれているあたりが、SLIMくんが着陸地点の「神酒の海・みきのうみ」だ。お神酒とは新年にふさわしい地点だ。
満点でなくてもいい、中くらいの合格点でいい、そんな気楽な気分で、鬱とした世情をしのいでいこうではないか。
めでたさも ちゅうくらいなり おらが春 (一茶)