七日頃に立冬を迎える。初冬の月であるが、好天の日はまだ行楽日和で、山野の紅葉も楽しめる。雨の日などは冬さむさが急に襲い、落葉も目立つ。後半の大風が吹いた翌日など、一気に木の葉が散って、「木枯らし」の語の本意に思いあたることもこの月である。秋との季節の行き合いの現象がもっとも見られる月だ。連休が3日も続き行楽地は賑あうことだろう。十一月は陰暦の異称で神無月。全国の神が出雲に集まるので諸国の神社は神が留守となる。出雲では男女の縁結びの相談がなされるという。したがつて出雲だけは「神有月」という。古くからの伝承が思い出される名称である。「からまつに十一月の雨の音 野中亮介」「神在す月の出雲へ寝台車 大屋達治」。急行寝台車で江津市;浜田市に行きたいと思う昨今である。(故郷は 遠くにありて 想うもの ケイスケ)。