シュウノウキク(キク科;キク属}花言葉は、無常の美。古歌に翁菊、形見草、百夜草、契草、千代見草、齢草、花の弟、花の妹、秋無草などとあるのは菊の異名。秋の花を代表し品種も多いい。「朝の冷え未だも退かず裾さむし花屋の土間を占むる菊の香 木下利玄」「菊の枝かすかに揺れて蜂ひとつとまるひそけさや花粉にまみれて 四賀光子」「露霜にうたれて咲ける菊の花匂うともなし冬近みかも 高田浪吉」「黄菊白菊大輪ゆたかに瓶にいけてことしいくさなく秋をむかへつ 土岐善麿」「針金の輪もてちし白菊の大輪の花に親しみがたし 今井邦子」「花の香や奈良には古き仏達 芭 蕉」「朝茶飲む僧静かなり菊の花 芭 蕉」「悲しがる秋を目出度ふ菊の花 支 考」「はればれと鶏うたひけり菊の中 浪幡 花」「しらぎくの夕影ふくみそめしかな 久保田万太郎」「たましひのしづかにうつる菊見かな 飯田蛇忽」「菊咲けり陶淵明の菊さけり 山口青邨」「月明かりほそくあつまる菊の弁 島 みえ」「菊の朝つとめの靴は妻まかせ 酒井雅春」「残菊を焚くやおもひに憑かれつつ 八幡城太郎」。シュウノウキク(キク科キク属)日のよく当たる湿地に生える25~100cmの多年草。とびとびに分布する特徴がある。地下茎は太く、横にはって先に新苗をつくる葉は互生し披針形で切り込みがないかまたは3中裂する。質はやや厚く、表面はざらつき裏面はざらつき、裏面には脈点と細い毛がある。上葉はしだいに小さくなり線形となる。葉は特徴があるので目立つ。茎の先に3~6cmの白色の頭花を開く。総苞は広杯形。花期は9~11月。キク科植物は種々雑多で一括することは困難であるが、植物全体の感じ,器官の形態.性質.科学的成分.人間生活との関係.地名.生育地.人名.神話.伝説などによったものが多い。(秋深く シュウノウキクは いま盛りなり ケイスケ)