西欧某軍の軍用ジャックブーツを
出した。実物新品在庫の輸入物。
ライド用というよりも、完全に防寒
用(笑
グッドイヤー・ウェルテッド製法。
かなり丈夫だ。
ジャックブーツは、乗馬、二輪乗車
用だけではなく、将校用にも多用さ
れた。
日本で戦後から建設労働者の定番の
ズボンとなった物は、戦後にタダ
同然に出回っていた日本軍の将校
パンツだった。
動きやすくタダのような金額で大量
に出回っていた物を建設労働者たち
は入手して、履き潰す作業着として
多用した。
その名残が将校パンツ完全損耗消滅
の後も現代まで残り、建設労働者と
いえばニッカポッカの登山ズボン
型=将校用ヒレ付き乗馬パンツ
系の形状となった。
ドカパンといえばヒレ付きだっ
ぽりのパンツであるのはそうし
た歴史があるから。
ちなみに、世界の流れでは、将校用
のパンツデザインは、脚部にヒレを
無くした物がレザーウエアに採り入
れられて、二輪レースウエアの
定番構造となった。
レースだけではなく、一般公道用の
ライディングウエアにも、かつて
の将校パンツ独特の脛までの長
さと、ロングブーツ専用の先の
締め込みのデザインが流用され
た。
いわゆる、ロングブーツを外に出す
系統のレザーパンツがそれ。
(世の中、裾をブーツの中に入
れる事を「ブーツイン」と言うか
「ブーツアウト」と言うか両方
存在するようですので、あえて
錯綜している外来語は避けます)
ライディングレザーパンツ。
(クシタニ製)
日本で古くから独自に発達した被服
の様式としては、裁付(たっつけ)袴
と脚絆の作りと機能が近代将校パン
ツとブーツの関係に近似している。
戦闘仕様は、下はこれに脚絆巻きと
脛当てを着けて、革足袋を履く。
上は狩衣をまとい甲冑を着込む。
日本では靴は発達せず、公家の木製
くりぬきの沓しか無かった。
日本においては、柔軟性と滑り止め
の実用性から草鞋(わらじ)が多用さ
れた。使い捨て。
旅ではいくつもの草鞋を携帯した。
実際に草鞋を装着してみると、草鞋
は舗装路面が無い場所では存外
使い勝手が良い。爪先は地面に
接触するので足袋は必須。