渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ドラマ『ワイルド7』(1972-73)

2023年10月20日 | open


50年前に無料配布していた
MGCニュースから。



1971年銃刀法改正により、金
性の黒色短銃のモデルガン
は消滅した。今でも所持禁止。
そのため、プラスティック製の
モデルガンが日本のMGCによ
り世界で初めて誕生した。
この約15年後にはプラ製ガス
ガンを製作するようになる。


初期のABS樹脂はよく割れた。
紙火薬を撃発させると、その
ち必ず割れた。


飛葉は名前が大陸(だいろく)
ではなく、竜だった。


他にも川津祐介が台本をいじ
くり倒して原作のイメージを
台無しにしたドラマ。
原作では隊長の草波はバイク
になど乗らないが、川津祐介
は自分が乗って目立つシーン
を強引に台本を書き直させて
挿入した。自分が主人公でな
いと気に入らなかったのだろ
う。

芸能界、映像世界というのは、
パワハラとセクハラがまかり通
っている世界だ。
典型がジャニーズ。
だが、あのパターンはどの芸能
事務所もそうした体質だ。
だから、女子タレも枕営業など
でのし上がったりできた。
また、芸能界によくある「干さ
れ」は、完璧な嫌がらせの排外
行動であり、そうした事が当た
り前のように存在しているのが
芸能界だ。
実に薄汚い世界。
政財界や暴力団と密接な繋がり
で成り立っていたのも日本の芸
能界だ。

暴力団を反社として晒し上げる
今の風潮はおかしくて仕方ない。
散々、その蜜月構造を利用して
来たのがマスコミと警察のくせ
に。
そして、芸能界もまたヤクザと
密接な関係にあった。
何を今更、という感が強い。
掌返して良人ぶって。

原作の『ワイルド7』は、日本
そうした裏の癒着構造をも鋭
く描き出していた。芸能プロダ
クションの汚なさは多くの編で
描かれる。
そして、警察組織のあざとい汚
なさも具に描く。
ワイルド7は秘密警察の暗殺部隊
だったが、基本路線は「反警察」
「反権力」だった。
だが、それは映像作品では描か
れない。
かろうじて映画化でそのテーマ
にやや触れたが、一部の警察内
の人間が権力欲で悪事を働く事
を描くにとどまった。
原作では、警察の腐敗ぶりが
随所に描かれる。
それはもう1969年の最初から
1979年の最後まで。
最後には、日本は独裁者によ
軍事国家に変質してしまい、
ワイルド7たちと自衛隊有志が
それを阻止しようとするが、
ワイルド7はリーダー飛葉を
残して全員が防衛大臣一派に
殺害されてしまう、という
オハナシ。
高木彬光原作の角川映画『野
性の証明』も全く同じテーマ
の作品だった。

『ワイルド7』は社会派劇画で
あったのである。




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