ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




お蔭様で、リハーサルも無事に終り、後は明日の本番を迎えるばかりです。参加される皆さん、大いに盛り上がりましょうね。

明日のライブは、明日だけのもの。明後日のライブも、明後日だけのもの。同じライブは二度とないのです。一本一本、大切にしていきたいものです。

・・・そう、もっと言えば、2009年8月15日という日は、歴史の中でも、唯一明日しかないのですしね。そんな「唯一の日」に、同じ土地の、同じ会場の中で、演奏する側と聴く側には別れるとしても、同じ音楽に触れて、一緒に歌ったり、一緒に腕を振り上げたり

いーじゃないですかー、とっても

とにかく、楽しみましょう。よろしくお願いします。

 

暑いですし、体力使いますから、・・・しっかり食べていらしてくださいね。僕もとにかく、食べられるだけ食べて臨む予定です(笑)。

 

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昨年の今日は、皆さん何をされていたでしょうか。そして、一昨年、その前の年の今日は、いかがでしょう。

5年前は?6年前、7年前、そして、10年前、11年前は?と、一年ずつさかのぼっていきまして、

64年前の今日は?1945年の、8月14日は?

 

そう、僕たち日本人は、

・・・戦争をしていました。

 

アメリカ、イギリスをはじめ、中国、ソヴィエト連邦、オーストラリア、カナダ、フランス、オランダなどの国々と。

これらの国の人々と、お互い、殺し合う関係だったわけです。

 

第二次世界大戦は数年続きましたが、当時日本では「100年戦争」などとも言われていたそうです。100年かけてでも、世界中の敵国を全て倒すのだ、と。

色々調べていくと「誰もが」とは言えませんが、64年前の今日の段階では、本当に「戦争はこれからもずっと続いていく」と信じていた人が沢山いたわけです。

 

 

今、小野田寛郎さんの、「たった一人の30年戦争」を読んでいます。

先日の横井さんはグアム島で28年間、そして、小野田さんは、30年間、こちらはフィリピンのルパング島で、ずっと孤独な戦争を続けていた方です。

まだ、読んでいる途中ですので、感想などはいずれとさせていただきますが、小野田さんは昭和49年に生還されたものの、現代日本には馴染めずに、翌年にはブラジルに渡られて、現在も彼の地で牧場経営などをして暮らしておられます。

昨日まで戦争をしていたと思ったら、実は戦後30年が経っていた。

とにかく、戦前と戦後で、日本は大きく変わったのは間違いないようです。日本という国そのものの体制も変わりましたが、住む日本人の価値観も、まるで180度反対に向いたくらい、変わったようです。小野田さんには、到底受け入れ難かったようです。

 

生還後、広島の平和記念公園を訪れた小野田さん。その時の様子がこんな風に書かれています。

『一瞬にして十数万人の命を奪った原爆。石段に焼き付けられた人影に、私は息が詰まった』

『これが戦争だ。戦争は二度と起こしてはならない。・・・しかし、「軍事目標主義の原則」から逸脱した市民に対する無差別大量殺人は、私の浅薄な知識からいっても戦時国際法違反である。』

そして、原爆死没者慰霊碑に書かれた「安らかに眠ってください 過ちはくりかえしませぬから」という文章を見た小野田さん。同行していた元陸軍の同期生の戦友と、こんなやり取りがあったようです。

『「これはアメリカが書いたものか?」

「いや、日本だ」

「ウラの意味があるのか?負けるような戦争は二度としないというような・・・」

戦友は黙ったまま首を横に振った。

日本は昭和二十年、英米などの連合国の前に屈服した。しかし私はいま、人間の誇りまで忘れて経済大国に復興した日本に無条件降伏させられているのだ、と感じた。』

小野田さんは、勿論生還を歓迎されつつも、でも一部からは「軍国の化石」「軍国主義の亡霊」として、同じ日本国民から白い目で見られたのでした。

映画「7月4日に生まれて」などで見られる、アメリカにおけるベトナム帰還兵の話を連想させるエピソードだと思いました。小野田さんのほうが、はるかに「先輩」ですが。

 

戦争は、人の人生を狂わせることだけは、間違いありません。

 

 

僕は、古書で手に入れましたが、なんと表紙を開けますと、小野田さんご本人による直筆のサインがありました。前の持ち主の方の為に書かれたもののようですが、それでもなんだか、身が引き締まる思いがします。

大切に読ませていただこうと思います。

 

明日は、終戦記念日。

イギリスでは「V-J Day(日本に勝利した日)」、中国でも対日戦勝記念日。韓国や北朝鮮では、日本からの開放を祝う日(ちなみに、アメリカやカナダ、フランスなどではポツダム宣言受諾の関係で9月2日が「V-J Day」とされています)。

 

思いは色々です。

ただ、もう二度とごめんだ、ということだけは、固く。

 

ではー。



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