く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<大台ケ原> 本格的な紅葉シーズンまもなく

2014年10月09日 | 旅・想い出写真館

【正木峠手前のゴヨウツツジ、真っ赤に紅葉】

 吉野熊野国立公園の中核「大台ケ原」。8日、東大台の日出ケ岳や正木峠を歩いた。下界の好天とは対照的に、霧に覆われ見通しが良くなかったが、途中、真っ赤に彩られたゴヨウツツジが出迎えてくれた。まもなく本格的な紅葉シーズンが始まる。

 

 大台ケ原ドライブウェイからは下の写真㊧のように青空と緑の山並みがくっきり見えた。だが、駐車場に着いた頃にはほとんど青空はなく霧が流れていた。午前8時半、ビジターセンター脇の登山口から入山。入り口には赤字で「クマ出没注意!」という張り紙があった。10月1日に尾鷲辻付近でツキノワグマの目撃情報があったという。

  

 上道(うえみち)を歩くこと約40分。大台ケ原最高峰の日出ケ岳(1694.9m)と正木峠(1680.9m)の分岐に。その展望三叉路には「海が見える」とあり、「天気がよければ……遠く富士山が見えることもあります。でも雨や霧で見えないことがしばしばです」と書かれていた。残念ながら、この日は「でも……」の日だった。視界は霧のため数十メートル。日出ケ岳の展望台もなにやら古代ギリシャの神殿のように霞んで見えた(上の写真㊨、下の写真2枚は日出ケ岳のすぐ下側で)

 

 日出ケ岳から分岐を経て正木峠に向かう。途中、紅葉したゴヨウツツジ(シロヤシオ)が山道数百メートルにわたって続いていた。黄色い葉っぱが多いが、中には燃えるように赤いものも。正木峠とその南側には針葉樹トウヒなどの立ち枯れが一面に広がる。立ち枯れの木々は霧の中でまるで墓標のよう。横倒しになった木々は龍がうねっているようにも見えた。

 

 森林の衰退は昭和30年代の伊勢湾台風などによる針葉樹の倒壊、林床を覆うミヤコザザの繁茂、ニホンジカによる食害、登山客の踏み荒らしやコケの盗掘など複合的な要因による。環境省は防鹿柵の設置など様々な森林再生策を模索中。正木峠には地元の上北山村の小中学生が種から育てたトウヒの若木を植樹した、金網で囲まれた一角もあった。

 視界はいまひとつ、熊との遭遇も頭をよぎる。結局、正木ケ原、尾鷲辻に足を延ばすのをあきらめ、元のコースをたどって正午前、登山口に戻った。日出ケ岳から見下ろす紅葉は絶景とのこと。その山上からは熊野灘や御嶽山、乗鞍岳、木曽駒ケ岳、富士山などを望むこともできるそうだ。そんな楽しみは次回までとっておくことにしよう。 

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