く~にゃん雑記帳

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<ハゲイトウ(葉鶏頭)> ヒユ科の観葉植物 「ガンライコウ(雁来紅)」とも

2014年10月24日 | 花の四季

【ケイトウは同科別属の植物、古名「カマツカ」?】

 原産地はインドなど熱帯アジア。ヒユ科ヒユ属(アマランサス属)の春まき1年草で、緑色の葉が夏以降次第に色づき、秋になると鮮やかな赤や黄に染まる。ケイトウが花を観賞するのに対し、ハゲイトウは葉を観賞するため、その名がある。ただしケイトウは同じヒユ科でもケイトウ属で別属の植物。属名アマランサスは「萎れない」「色が褪せない」を意味するギリシャ語を語源としており、葉物だけに観賞期間は長い。

 中国名から「ガンライコウ(雁来紅)」とも呼ばれる。雁が北の国から渡ってくる頃に葉が色づいてくることによる。「カマツカ」という古名も。その語源には諸説あり、「雁を待ち紅く染まる」が縮まったとも。清少納言の枕草子には「かまつかの花」として登場し「雁の来る花とぞ文字には書きたる」と記されている。ただ、その「かまつかの花」にもツユクサなど別の植物とする説がある。

 また植物名で現在「カマツカ」というと、各地の山野に自生するバラ科の落葉樹を指す。漢字で書くと「鎌柄」。材が堅く折れにくいことから鎌の柄などによく使われたことに由来するという。このカマツカは春に白く小さな5弁花をたくさん付ける。だが、俳句や短歌の世界ではハゲイトウを指すカマツカが今も秋の季語として詠まれているようだ。

 ハゲイトウの1種「ニシキバ(錦葉)ケイトウ」は葉色が赤、黄、紫とカラフルなのが特徴。「ヤナギバ(柳葉)ケイトウ」は葉が細長く波を打つ。別名「ホソバ(細葉)ケイトウ」。「ヒモ(紐)ゲイトウ」は真っ赤な花穂が紐状に垂れ下がる。種子は雑穀アマランサスとして食用に。「かくれ住む門に目立つや葉鶏頭」(永井荷風)。

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