【両脚と尾羽の〝3点確保〟で木の幹を自在に動いて餌探し】
北海道から沖縄まで全国各地で見られるキツツキ科の留鳥。大きさは全長15cmほどで、スズメとほぼ同じ。日本にはアカゲラやクマゲラ、アオゲラ、ヤマゲラ、ノグチゲラなど多くのキツツキの仲間が生息するが、その中で最も小さいのがこのコゲラ。英名は「ジャパニーズ・ピグミー・ウッドペッカー」で、日本の小さなキツツキを意味する。
もともとは低山や山麓の雑木林など山野で暮らしていたが、最近は都会の公園や住宅地でもよく見掛けるようになってきた。黒地の背中に白い横縞の模様が入る。雌雄ほぼ同色だが、雄には目の後ろ側に赤い羽毛が数本付く。雑食性で、主に昆虫やクモなどを捕食する。キツツキの仲間はどれも「○○ゲラ」と呼ばれる。「ケラ」は「ケラツツキ」の略で、このケラはもともと虫を指すという。
コゲラは幹に止まるとき、両脚に加えて硬い尾羽をしっかり幹に付ける。この〝3点確保〟で自在に動き回りながら、餌を探したり巣穴を開けたりするわけだ。飛ぶときには「ギィーギィー」と鳴きながら波形に飛ぶ。全国の生息地域ごとに色彩に微妙な変化が見られ、エゾコゲラ、シコクコゲラ、キュウシュウコゲラ、リュウキュウコゲラなど多くの亜種がある。コゲラは東京都小平市指定の「市の鳥」。市内の玉川上水付近でよく見られるといい、コゲラをデザインした携帯電話ストラップや和菓子の「こげらまんじゅう」も売られている。(写真は奈良の拙庭で3月31日撮影。数年前切り倒したクヌギの幹の隙間にくちばしをコツコツ打ちつけていた)