二人の息子が小学生の頃、町内の子供会行事として、夏の夜に怖い場所へ行かせて、恐怖に耐える力を試す肝試しを行なっていた。子供たちにとっては唯一の夜遊びの場として人気があった。
子供たちは、2- 4人程度のグループを作り、順番に決められたコースを巡る。脅かし役は白い布を被ったり、人形などを使ってお化けや妖怪などに仮装し、近づいてきた参加者を驚かせる。
音響機器で不気味な音楽を流したり、竿の先にぶら下げたコンニャクで参加者を撫でたり、中学生や役員たちが様々な工夫を凝らしていた。 中には泣き続けていた女の子も何組か。
ゴールまで辿り着いたことを確かめるため、折り返し地点にカードなどを置いて参加者が一つずつ持ってくる。昨今は田舎でも暗い夜道は無いが、懐かしい肝試しの話は聞こえてこない。